作家 / 編集者であるニック・カイム(Nick Kyme)作「シャーロック・ホームズ / 遺産」(Sherlock Holmes : The Legacy of Deeds → 2024年7月8日 / 7月14日 / 7月19日付ブログで紹介済) において、ウェリントンストリート(Wellington Street)沿いにあるグレイスンギャラリー(Grayson Gallery)に勤める学芸員のアシスタントであるエドムンド・ガレット(Edmund Garret)と言う男性が、ベーカーストリート221B(221B Baker Street → 2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)のシャーロック・ホームズの元を訪れて、「殺人事件が起きたので、ギャラリーまで一緒に来てほしい。」と依頼。
彼に連れられて、グレイスンギャラリーに着いたホームズとジョン・H・ワトスンの2人がギャラリー内に入ると、驚くことに、床の上にギャラリーのパトロンである30名以上の男女が死んでいたのである。その中には、学芸員のアーサー・マボット(Arthur Mabbot)と2名のウェイターも含まれていた。
(ちなみに、グレイスンギャラリーは、架空の場所である。)
<筆者撮影> |
ウェリントンストリートは、ロンドンの中心部に位置するシティー・オブ・ウェストミンスター区(City of Westminster)のストランド地区(Strand)内に所在している。
ストランド通りから、ウェリントンストリートを北上するところ - 画面奥を左右に横切るのが、エクセターストリート。 <筆者撮影> |
ウェリントンストリートの南側は、テムズ河(River Thames)に並行して東西に延びるストランド通り(Strand → 2015年3月29日付ブログで紹介済)から始まり、北上する途中、
(1)エクセターストリート(Exeter Street)
(2)タビストックストリート(Tavistock Street)
と交差した後、コヴェントガーデン(Covent Garden)から東へ延びるラッセルストリート(Russell Street)と交差したところで、ウェリントンストリートの北側は、終わっている。
タビストックストリートを横切って、ウェリントンストリートを更に北上するところ - 画面奥を左右に横切るのが、ラッセルストリート。 <筆者撮影> |
ウェリントンストリート(北側)とラッセルストリートが交差した北東の角 <筆者撮影> |
その後、ウェリントンストリートは、ボウストリート(Bow Street → 2014年10月31日付ブログで紹介済)へと名前を変えて、更に北上を続けて行く。
なお、ウェリントンストリートの名前は、英国の軍人 / 貴族 / 政治家である初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリー(Arthur Wellesley, 1st Duke of Wellington:1769年ー1852年)に因んでいる。
初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリーは、1815年のワーテルローの戦い(Battle of Waterloo)において、フランス第一帝政の皇帝であるナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte:1769年-1821年 在位期間:1804年ー1814年 / 1815年)と会戦して、彼を打ち破った軍人として、非常に有名である。軍人としての最終階級は、陸軍元帥(Field-marshall)。
また、彼は、保守党の政治家としても活躍して、2度にわたり、英国首相(在職期間:1828年ー1830年 / 1834年)を務めている。
初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリーの名前を冠した パブ「ザ・ウェリントン(The Wellington)」- なお、パブは、ウェリントンストリートとストランド通りが 交差する南西の角に建っている。 <筆者撮影> |
パブ「ザ・ウェリントン」の看板 <筆者撮影> |
パブ「ザ・ウェリントン」の店名の由来を記した碑銘 <筆者撮影> |
ウェリントンストリート沿いに建つ有名な建物としては、シャーロック・ホームズシリーズの長編第2作目に該る「四つの署名(The Sign of the Four → 2017年8月12日付ブログで紹介済)」に出てくるライシアム劇場(Lyceum Theatre → 2014年7月12日付ブログで紹介済)がある。
ライシアム劇場では、現在、 ミュージカル「ライオンキング」がロングランを続けている。 <筆者撮影> |
また、ボウストリート沿いに建つ有名な建物としては、シャーロック・ホームズシリーズの短編第6作目に該る「唇のねじれた男(The Man with the Twisted Lip)」に出てくるボウストリート警察署(Bow Street Police Station → 2014年10月31日付ブログで紹介済)や同シリーズの短編第41作目に該る「赤い輪(The Red Circle)」 / ニック・カイム作「シャーロック・ホームズ / 遺産」に出てくるロイヤルオペラハウス(Royal Opera House → 2015年8月29日付ブログで紹介済)がある。
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