2024年7月26日金曜日

ケンブリッジ大学創立800周年記念 / ヘンリー8世(800th Anniversary of the University of Cambridge / Henry VIII)

ケンブリッジ大学創立800周年を記念して、
英国の児童文学作家 / イラストレーターであるクェンティン・ブレイクが描いた
ヘンリー8世とキングスカレッジ合唱団の絵葉書
<筆者がケンブリッジのフィッツウィリアム博物館(Fitzwilliam Museum
→ 2024年7月20日 / 7月24日付ブログで紹介済)で購入>

2009年にケンブリッジ大学(University of Cambridge)が創立800周年を迎えたことを記念して、英国の児童文学作家 / イラストレーターであるクェンティン・ブレイク(Quentin Blake:1932年ー)が、ケンブリッジ大学に関係する人物を描いて、寄贈した。


ケンブリッジ大学の創立800周年を記念して、クェンティン・ブレイクが描いた人物達について、アイザック・ニュートン(Issac Newton:1642年―1727年 → 2024年5月26日 / 5月30日付ブログで紹介済)とチャールズ・ロバート・ダーウィン(Charles Robert Darwin:1809年ー1882年 → 2024年6月9日 / 6月13日付ブログで紹介済に続き、順番に紹介していきたい。

3番目に紹介するのは、ヘンリー8世(Henry VIII)である。


キングスカレッジチャペル外観の絵葉書
<筆者がケンブリッジで購入>


(3)ヘンリー8世(1491年ー1547年 在位期間:1509年ー1547年


ヘンリー8世は、テューダー朝(House of Tudor)の第2代イングランド王で、


*6回の結婚

*イングランド国教会の創設(自らが国教会の首長となる)とカトリック教会からの分離

*ローマ教皇庁との対立に伴う宗教改革(修道院の解散)


等で知られている。


キングスカレッジチャペルの外観(その1)
<筆者撮影>

キングスカレッジチャペルの外観(その2)
<筆者撮影>

キングスカレッジチャペルの外観(その3)
<筆者撮影>


ケンブリッジ大学関連で言うと、キングスカレッジ (King’s College)にある礼拝堂であるキングスカレッジチャペル(King’s College Chapel)を完成させたのが、ヘンリー8世である。


キングスカレッジチャペルの内部 -
チャペル建設に関わったイングランド王である
ヘンリー6世、エドワード4世、リチャード3世、ヘンリー7世、
そして、ヘンリー8世が描かれている。

<筆者撮影>

キングスカレッジチャペルの建設は、ランカスター朝(House of Lancaster)の第3代かつ最後のイングランド王であるヘンリー6世(Henry VI:1421年ー1471年 在位期間:1422年ー1461年 / 1470年ー1471年)の指示により、1446年に始まった。

実際、ヘンリー6世が、同年7月25日、聖ジェイムズ祭において、礎石を置いている。


キングスカレッジチャペルの内部 - 扇型ヴォルト(その1)
<筆者撮影>

ヨーク朝(House of York)の初代イングランド王であるエドワード4世(Edward VI:1442年ー1483年 在位期間:1461年-1483年 / ただし、1470年から1471年にかけて、数ヶ月間の中断あり)が、キングスカレッジチャペルの建設を引き継いだものの、力を入れなかったため、彼の統治期間中、あまり進まなかった。


キングスカレッジチャペルの内部 - 扇型ヴォルト(その2)
<筆者撮影>

ヨーク朝(House of York)の第3代かつ最後のイングランド王であるリチャード3世(Richard III:1452年ー1485年 在位期間:1483年ー1485年 → 2024年6月14日付ブログで紹介済)は、6つの区画を建設。


ナショナルポートレートギャラリー
(National Portrait Gallery)で販売されている
リチャード3世の肖像画の葉書
(Unknown artist / Late 16th century / Oil on panel
638 mm x 470 mm) 


キングスカレッジチャペルの内部 - ステンドグラス(その1)
<筆者撮影>

テューダー朝の初代イングランド王であるヘンリー7世(Henry VII:1457年ー1509年 在位期間:1485年ー1509年 → 2024年7月5日付ブログで紹介済)による統治期間中の1508年から、チャペルの建設が本格化。


ナショナルポートレートギャラリーで販売されている
ヘンリー7世の肖像画の葉書
(Unknown Netherlandish artist / 1505年 / Oil on panel
425 mm x 305 mm) 


キングスカレッジチャペルの内部 - ステンドグラス(その2)
<筆者撮影>

ヘンリー8世の後を継いで即位したヘンリー8世が、チャペルの建設を継続して、1512年にチャペルの外観が完成した。


地下鉄チャリングクロス駅(Charing Cross Tube Station)の
ベーカルーライン(Bakerloo Line)のプラットフォームにある壁画 -
一番右手の人物が、姦通罪等を理由にして、
ロンドン塔において、2番目の王妃であるアン・ブーリンを斬首刑に処したヘンリー8世。
(なお、画面中央の人物は、メアリー1世である。)


キングスカレッジチャペルの内部 - ステンドグラス(その3)
<筆者撮影>

ヘンリー6世が建設を開始してから、キングスカレッジチャペルが完成するまでに、約70年間を要したが、チャペルは、垂直式ゴシック建築の代表例となる傑作である。

それに加えて、世界最大級の扇型ヴォルトや立派なステンドグラス等でも有名。


キングスカレッジチャペルの内部 - ステンドグラス(その4)
<筆者撮影>

キングスカレッジチャペルは、現在、キングスカレッジ合唱団(King’s College Choir)の活動拠点となっており、毎年クリスマスイヴには、「9つの聖書日課とクリスマスキャロル(A Festival Of Nine Lessons and Carols)」が行われている。


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