2023年1月18日水曜日

アガサ・クリスティーの世界<ジグソーパズル>(The World of Agatha Christie )- その6

英国の Orion Publishing Group Ltd. から出ている「アガサ・クリスティーの世界(The World of Agatha Christie)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているアガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)の生涯や彼女が執筆した作品等に関連した90個の手掛かりについて、前回に続き、紹介していきたい。


(31)ウィンターブルックハウス(Winterbrook House)



中東や考古学等に興味を抱いたアガサ・クリスティーは、1930年に、再度、中東旅行に出かけた際、ウルの発掘現場において、レオナード・ウーリーの弟子として働いていた考古学者で、14歳年下のマックス・エドガー・ルシアン・マローワン(Max Edgar Lucien Mallowan:1904年ー1978年)と出会い、彼からプロポーズを受け、同年の9月11日に再婚する。

結婚したアガサ・クリスティーとマックス・マローワンは、オックスフォード州(Oxfordshire)ウォリングフォード(Wallingford)のウィンターブルックハウスを購入する。

なお、アガサ・クリスティーは、1976年1月12日、静養先の自宅ウィンターブルックハウスにおいて、85歳の生涯を終えている。


(32)ダート川(River Dart)



オックスフォード州ウォリングフォードのウィンターブルックハウスを購入したアガサ・クリスティーとマックス・マローワンの二人は、更に、アガサ・クリスティーの故郷であるデヴォン州(Devon)を流れるダート川を少し遡ったところにあるグリーンウェイ(Greenway)も購入した。


2014年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された
「エルキュール・ポワロとグリーンショア屋敷の阿房宮」のハードカバー版内の
グリーンウェイの挿絵
(By Mr. Tom Adams)


アガサ・クリスティー
は、自宅グリーンウェイを小説の舞台にして、(勿論、場所の名前を変えているが、)「死者のあやまち(Dead Man's Folly)」(1956年)等を発表している。


英国で出版された「死者のあやまち」のカバー
(By Mr. Tom Adams)

(33)マグカップ(mug)



アガサ・クリスティー
は、グリーンウェイにおいて執筆する際、「Don’t be greedy」と書かれたマグカップを愛用しており、このマグカップでデヴォンシャークリーム(Devonshire cream)をよく飲んでいた、とのこと。


(34)壁画(mural)


メッドチェスター(Medchester)は、
ミス・ジェーン・マープルシリーズの長編「カリブ海の秘密(A Caribbean Mystery)」(1964年)、
トミー&タペンスシリーズの長編「親指のうずき(By the Pricking of My Thumbs)」(1968年)や
エルキュール・ポワロシリーズの長編「ハロウィーンパーティー(Hallowe'en Party)」(1969年)に
出てくる場所である。

兵士島(Soldier Island)は、
「そして誰もいなくなった(And Then There Were None)」(1939年)の
舞台となる場所である。

セントメアリーミード村(St. Mary Mead)は、
ミス・マープルがせ住んでいる場所である。

ホワイトヘイヴンマンションズ(Whitehaven Mansions)は、
エルキュール・ポワロが住んでいる場所である。

英国のTV会社 ITV が製作し、英国内でも人気があるポワロシリーズ「Agatha Christie's Poirot」において、
エルキュール・ポワロの住居ホワイトヘイヴンマンションズとして、その外観が撮影に使われている
「チャーターハウス スクエア6-9番地 フローリンコート(Florin Court, 6-9 Charterhouse Square
→ 2014年6月29日付ブログで紹介済)」

キングスアボット(King's Abbot)は、
エルキュール・ポワロシリーズの長編「アクロイド殺し(The Murder of Roger Ackroyd)」(1926年)の
舞台となる場所である。

サントノーレ(St. Honore)は,
ミス・マープルシリーズの長編「カリブ海の秘密」(1964年)の
舞台となるカリブ海の島である。

壁に描かれている二人は、トミー&タペンスだろうか?


アガサ・クリスティーとマックス・マローワンの二人は、自宅グリーンウェイの図書室の壁に、米国から英国への船旅等の絵を描いた、とのこと。


なお、本ジグソーパズルの場合、アガサ・クリスティーが生み出した名探偵、作品や作品に登場する場所等が描かれている。


(35)デヴォン州(Devon)



アガサ・クリスティーは、自宅グリーンウェイに限らず、彼女の故郷であるデヴォン州を舞台にして、数多くの作品を執筆している。

主な作品を挙げると、


・「シタフォードの秘密(The Sittaford Mystery)」(1931年)- 舞台:ダートムーア

・「ABC 殺人事件(The ABC Murders)」(1935年)- 舞台:チャーストン

・「無実はさいなむ(Ordeal by Innocence)」(1958年)- 舞台:ドライマス(架空の場所であるが、ダート川の河口に所在するダートマスの名前を流用しているものと思われる)


等である。


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