2023年2月10日金曜日

ドラキュラの世界<ジグソーパズル>(The World of Dracula )- その9

英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より2021年に出ているジグソーパズル「ドラキュラの世界(The World of Dracula)」のイラスト内には、アイルランド人の小説家であるブラム・ストーカー(Bram Stoker)こと、エイブラハム・ストーカー(Abraham Stoker:1847年ー1912年)が1897年に発表したゴシック小説 / ホラー小説「吸血鬼ドラキュラ(Dracula → 2017年12月24日 / 12月26日付ブログで紹介済)」の物語に関して、基本的に、左下から左上へ、そして、右上へと進み、最終的には、右下で完結するように、各場面が散りばめられているので、前回と同様に、順番に紹介していきたい。


<ウィットビーにて(In Whitby)>


今回は、「その2」となる。


(20)


ミナ・マレーの友人であるルーシー・ウェステンラは、
深夜、夢遊病で彷徨い歩いている際、
ウィットビー寺院の墓地において、ドラキュラ伯爵に襲われて、
血を吸われてしまった。

トランシルヴァニア(Transylvania)にあるドラキュラ城(Castle Dracula)に囚われの身となっているジョナサン・ハーカー(Jonathan Harker)の婚約者であるウィルへルミナ・マレー(Wilhelmina Murray - 愛称:ミナ(Mina))は、彼からの便りが全くないため、彼の身を案じていた。

一方、彼女の友人であるルーシー・ウェステンラ(Lucy Westenra)は、以下の3人の男性から求婚を受け、


*アーサー・ホルムウッド(Arthur Holmwood):後のゴダルミング卿(Lord Godalming)

*ジャック・セワード(Jack Seward):精神科医(psychiatrist)

*クウィンシー・モリス(Quincey Morris):米国テキサス州の大地主


最終的に、アーサー・ホルムウッドの求婚を受け入れた。


017年に英国の出版社 Usborne Publishing Ltd. から発刊された
「吸血鬼ドラキュラ」のグラフィックノベル版から抜粋 -
深夜、夢遊病で彷徨い歩いていたルーシー・ウェステンラが、
ウィットビー寺院の墓地において、
ドラキュラ伯爵に襲われる場面が描かれている。
画面左側の人物が、ミナ・マレーで、
画面右側の人物が、ルーシー・ウェステンラ。


ミナ・マレーとルーシー・ウェステンラの2人は、イングランド北部ヨーク州(Yorkshire)にある港町ウィットビー(Whitby)に滞在していたのだが、奇しくも、英国にその魔手を伸ばそうと計画していたドラキュラ伯爵(Count Dracula)も、ドラキュラ城を出発すると、ヴァルナ(Varna - 現在のブルガリア北東部の黒海(Black Sea)沿岸にある都市)からロシア船「デメテール号(Demeter)」に乗り、ウィットビー(Whitby)へと降り立っていた。

深夜、ルーシー・ウェステンラが夢遊病(somnambulism / sleepwalking)により彷徨い歩いていた際、ウィットビー寺院(Whitby Abbey)の墓地において、彼女はドラキュラ伯爵に遭遇し、血を吸われ、彼の魔手に下ってしまったのである。


(21)


ドラキュラ伯爵に血を吸われて、大量の血液を失ったルーシー・ウェステンラに対して、
ヴァン・ヘルシング教授とルーシーの婚約者であるアーサー・ホルムウッドが、輸血を行う。
画面左側から、アーサー・ホルムウッド、ルーシー・ウェステンラ、
そして、ヴァン・ヘルシング教授。

日に日に衰弱するルーシー・ウェステンラの体調を心配した婚約者であるアーサー・ホルムウッドは、引き続き、友人のままでいてくれるジャック・セワード医師に相談する。

ルーシー・ウェステンラを診察したジャック・セワード医師は、彼女が大量の血液を失っていること、また、彼女の首筋に何か不明な傷跡があること等、説明がつかないことが多いため、自分の恩師であるアムステルダム大学のエイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授(Professor Abraham Van Helsing)に連絡をとり、アムステルダムから呼び寄せた。


017年に英国の出版社 Usborne Publishing Ltd. から発刊された
「吸血鬼ドラキュラ」のグラフィックノベル版から抜粋 -
ジャック・セワード医師は、
アムステルダムから恩師のエイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授を呼び寄せ、
ルーシー・ウェステンラに対して、輸血をしてもらう。
最後のコマにおいて、画面左側から、
ルーシー・ウェステンラ、ジャック・セワード医師、
ヴァン・ヘルシング教授、そして、
ルーシーの婚約者であるアーサー・ホルムウッドが描かれている。

ジャック・セワード医師の要請を受けて、ロンドンへとやって来たヴァン・ヘルシング教授は、ルーシー・ウェステンラを診察した後、彼女への輸血(blood transfusion)を行うが、残念ながら、功を奏さず、数日後には、亡くなってしまう。

ルーシー・ウェステンラが亡くなった原因について、ヴァン・ヘルシング教授は、アーサー・ホルムウッドやジャック・セワード医師達に対し、吸血鬼(vampire)の存在を説明するのであった。


017年に英国の出版社 Usborne Publishing Ltd. から発刊された
「吸血鬼ドラキュラ」のグラフィックノベル版から抜粋 -
輸血の甲斐も無く、残念ながら、
ルーシー・ウェステンラは亡くなってしまう。
最後のコマにおいて、画面左側から、
ルーシー・ウェステンラ、彼女の婚約者であるアーサー・ホルムウッド、
クウィンシー・モリス、ジャック・セワード医師、
そして、エイブラハム・ヴァン・ヘルシング教授が描かれている。

0 件のコメント:

コメントを投稿