2023年5月5日金曜日

園芸植物(Garden Flora)- その2

「薔薇の花を愛でるシャーロック・ホームズ」について、2023年5月1日付ブログで述べたが、園芸植物に関して、英国のロイヤルメール(Royal Mail)が、2023年3月23日に10種類の記念切手を発行しているので、前回に続いて、紹介したい。


(6)チューリップ(鬱金香 / Tulip)


2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「チューリップ」の切手
Designed by Charlie Smith Design
©️ letty17 / Getty Images

チューリップの学名は「Tulipa」で、ユリ目ユリ科チューリップ属の植物である。

アナトリア、イラン、パミール高原、ヒンドゥークシュ山脈、カザフスタンのステップ地帯やキルギス等が原産。


(7)ボタン(牡丹 / Peony)


2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「ボタン」の切手
Designed by Charlie Smith Design
©️ Lezh / Getty Images

ボタンの学名は「Paeonia suffruticosa」で、ユキノシタ目ボタン科ボタン属の落葉小低木である。

中国が原産。


(8)キンレンカ(金蓮花 / Nasturtium)


2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「キンレンカ」の切手
Designed by Charlie Smith Design
©️ Rosemary Calvert / Getty Images

キンレンカの学名は「Tropaeolum majus」で、アブラナ目ノウゼンハレン科ノウゼンハレン属の一年草の植物である。

アンデス山脈等の熱帯高地原産であり、25度を超える暑さに弱く、また、寒さにも強くない。


(9)バラ(薔薇 / Rose)


2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「バラ」の切手
Designed by Charlie Smith Design
©️ Rosemary Calvert / Getty Images

バラの学名は「Rosa」で、バラ目バラ科バラ属の低木、または、木本性のつる植物である。

北半球の温帯域に広く自生。チベット周辺、中国雲南省からミャンマーにかけてが、バラの主産地で、この辺りから、中近東経由、ヨーロッパへ、また、極東経由、北アメリカへと伝わった。

なお、南半球には、バラは自生しない。


(10)ダリア(天竺牡丹 / Dahlia)


2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「ダリア」の切手
Designed by Charlie Smith Design
©️ John Martin / Garden World Images Ltd.

ダリアの学名は「Dahlia」で、キク目キク科ダリア属の多年生草本の植物である。

名前は、スウェーデンの植物学者カール・フォン・リンネ(Carl von Linne:1707年ー1778年)の弟子だったアンデシュ・ダール(Anders Dahl:1751年ー1789年)に因んでいるが、彼の名前をダリアにつけた人物については、諸説あり、多くの文献がカール・フォン・リンネを命名者としている。ただし、ヨーロッパにおいて、ダリアが知られるようになったのは、カール・フォン・リンネが没した1778年から11年以上も後である。

メキシコからグアテマラの高地が原産で、ヨーロッパでは、1789年にスペインのマドリード王立植物園(Real Jardin Botanico de Madrid)で栽培を開始して、翌年の1790年に開花した。そして、更に翌年の1791年に、マドリード王立植物園長であるアントニオ・ホセ・カヴァ二レス・イ・パロップ(Antonio Jose Cavanilles y Palop:1745年-1804年)が紹介したのが、最初とされている。

日本では、江戸時代の1842年に、オランダから長崎へ持ち込まれたのが、最初の伝来となる。


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