2023年5月4日木曜日

園芸植物(Garden Flora)- その1

「薔薇の花を愛でるシャーロック・ホームズ」について、2023年5月1日付ブログで述べたが、園芸植物に関して、英国のロイヤルメール(Royal Mail)が、2023年3月23日に10種類の記念切手を発行しているので、2回に分けて紹介したい。


(1)スイートピー(Sweet Pea)

2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「スイートピー」
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©️ Jayar digital art / Getty Images


スイートピーの学名は「Lathyrus odoratus」で、マメ目マメ科レンリソウ属の一年草の植物である。

イタリアのシチリア島原産で、1695年に修道僧クパーニによって発見された後、英国で園芸植物として改良 / 交配が進められた。

ザクセン-コーブルク-ゴータ朝(Saxe-Coburg-Gotha Dynasty 現ウィンザー朝(Windsor Dynasty))の初代国王エドワード7世(Edward VII:1841年-1910年 在位期間:1901年ー1910年)のアレクサンドラ王妃(Alexandra of Denmark:1844年ー1925年)がスイートピーを非常に愛でて、祝いの場に置ける装飾として、スイートピーが多用された。


ロンドン・タワーハムレッツ区(London Borough of Tower Hamlets)の
ステップニー地区(Stepney)内に所在する
王立ロンドン病院(The Royal London Hospital)の入口の反対側に設置されている
アレクサンドラ・オブ・デンマーク像


スイートピーは、遺伝学の実験植物として用いられており、英国の遺伝学者で、メンデルの法則を英語圏の研究者に紹介したウィリアム・ベイトソン(William Bateson:1861年ー1925年)は、実験にスイートピーを使用している。


(2)アヤメ(菖蒲 / Iris)


2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「アヤメ」
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©️ Mary Andrews / Alamy Stock Photo


アヤメの学名は「Iris sanguinea」で、キジカクシ目アヤメ科アヤメ属の多年草の植物である。名前は、ギリシア神話に登場する虹の女神であるイーリス(Iris)に由来する。

世界の温帯に約150品種が分布している。


(3)ユリ(百合 / Lily)


2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「ユリ」
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©️ Juan Carlos Juarez / Alamy Stock Photo


ユリの学名は「Lilium」で、ユリ目ユリ科ユリ属の多年草の植物である。

北半球のアジアを中心として、ヨーロッパや北アフリカ等の亜熱帯から温帯、亜寒帯にかけて、約130品種が広く分布している。


(4)ヒマワリ(向日葵 / Sunflower)


2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「ヒマワリ」
Designed by Charlie Smith Design
©️ Brian Hagiwara / Getty Images


ヒマワリの学名は「Helianthus annuus」で、キク目キク科ヒマワリ属の一年草の植物である。

北アメリカ大陸西部原産と考えられており、1510年にスペイン人がひまわりの種を持ち帰り、マドリード王立植物園(Real Jardin Botanico de Madrid)で栽培を開始した。ひまわりがスペイン国外へ持ち出されるまでに1世紀近くが経過し、17世紀に入ると、スペインからフランス、そして、ロシアへと伝わった。ロシアにおいて、ヒマワリの種子が食用可能であることが判り、ロシアは、世界に先駆けて、食用ヒマワリ生産の先進国となった。

なお、日本には、17世紀に伝来した。


ちなみに、ヒマワリは、ロシア、ウクライナとペルーの国花となっている。


(5)フクシア(Fuchsia)


2023年3月23日に、英国のロイヤルメールが発行している
10種類の記念切手のうち、「フクシア」
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©️ scphoto / Alamy Stock Photo


フクシアの学名は「Fuchsia」で、マトモモ目アカバナ科フクシア属の低木である。

南米の熱帯 / 亜熱帯原産で、小低木が多いが、ニュージーランド産のように、10m以上の高木になるものもあり、約100品種が分布している。


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