2024年2月23日金曜日

シャーロック・ホームズのトランプ(Sherlock Holmes - Playing Cards)- その15

英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より、一昨年(2022年)に発行されたシャーロック・ホームズをテーマにしたトランプの各カードについて、前回に引き続き、紹介したい。今回が最終分です。


(53)ジョーカー 「サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle)」



サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(1859年ー1930年)は、英国の作家 / 医師 / 政治活動家で、シャーロック・ホームズシリーズの作者である。


<長編>

*「緋色の研究(A Study in Scarlet → 2016年7月30日付ブログで紹介済」- ホームズシリーズの記念すべき第1作目で、英国では、「ビートンのクリスマス年鑑(Beeton’s Christmas Annual)」(1887年11月)に掲載された後、単行本化。

*「四つの署名(The Sign of the Four → 2017年8月12日付ブログで紹介済)」- 「リピンコット・マンスリー・マガジン(Lippincott’s Monthly Magazine)」の1890年2月号に掲載された後、単行本化。

*「バスカヴィル家の犬(The Hound of the Baskervilles)」- 「ストランドマガジン」1901年8月号から1902年4月号にかけて連載された後、単行本化。

*「恐怖の谷(The Valley of Fear)」-「ストランドマガジン」1914年9月号から1915年5月号にかけて連載された後、単行本化。

<短編集>

*「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」(1892年)

*「シャーロック・ホームズの回想(The Memoirs of Sherlock Holmes)」(1893年)

*「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes)」(1905年)

*「シャーロック・ホームズ最後の挨拶(His Last Bow)」(1917年)

*「シャーロック・ホームズの事件簿(The Case-Book of Sherlock Holmes)」(1927年)


(54)ジョーカー 「シドニー・エドワード・パジェット(Sidney Edward Paget)」



シドニー・エドワード・パジェット(1860年ー1908年)は、シャーロック・ホームズシリーズのうち、以下の作品について、挿絵を担当している。


<長編>

*「バスカヴィル家の犬」

<短編集>

*「シャーロック・ホームズの冒険」(1892年)

*「シャーロック・ホームズの回想」(1893年)

*「シャーロック・ホームズの帰還」(1905年)


<シドニー・エドワード・パジェットが描いた最初の挿絵>

英国で出版された「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」
1891年7月号「ボヘミアの醜聞に掲載された挿絵 -

結婚して、開業医に戻ったジョン・H・ワトスンは、
1888年3月20日の夜、
往診の帰り道、久し振りに
ベーカーストリート221B(221B Baker Street →
2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)の
シャーロック・ホームズの元を訪ねた。
画面左側の人物がワトスンで、画面右側の人物はホームズ。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット
(1860年 - 1908年)


<シドニー・エドワード・パジェットが描いた一番有名と思われる挿絵>

英国で出版された「ストランドマガジン」
1902年4月号に掲載された挿絵 -
第14章「バスカヴィル家の犬(The Hound of the Baskervilles)」
サー・ヘンリー・バスカヴィル(Sir Henry Baskervilles)に対して
襲い掛かる黒い魔犬の脇腹に向けて、
シャーロック・ホームズは、回転式連発拳銃から、
立て続けに、5発の銃弾を撃ち込んだ。
(Holmes had emputied five barrels of his revolver into the creature's flank.)
画面左側から、ジョン・H・ワトスン、
ホームズ、サー・ヘンリー・バスカヴィル、
そして、伝説の黒い魔犬。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年ー1908年)


キャラバッシュ型パイプ(Curved Pipe → 2024年1月x日付ブログで紹介済)と合わせて、鹿撃帽(Deerstalker → 2024年1月x日付ブログで紹介済)も、シャーロック・ホームズのトレードマークとなっているが、サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイルの原作上、鹿撃帽のことに関しては、言及されていない。

ホームズに鹿撃帽を冠らせたのは、挿絵画家のシドニー・エドワード・パジェットによる発案で、鹿撃帽を冠ったホームズが初登場するのは、短編4作目の「ボスコム谷の謎(The Boscombe Valley Mystery)」である。

英国で出版された「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」
1891年10月号「ボスコム谷の謎」に掲載された挿絵 -
シャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンの2人は、事件捜査のため、
パディントン駅(Paddington Station → 2014年8月3日付ブログで紹介済)から
イングランド西部(West of England)のボスコム谷(Boscombe Valley)へと向かう。
画面左側の人物がワトスンで、画面右側の人物がホームズ。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年 - 1908年)


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