2018年4月7日土曜日

ロンドン ウェストミンスター船着き場(Westminster Stairs)-その2

ロンドン塔(Tower of London)の近くにある
テムズ河の船着き場

一般に、英語で「stairs」や「wharf」と言う場合、荷物の積み降ろしのために、船が横付けできるような石や木でできた構造物のことを意味して、日本語では、「岸壁」、「埠頭」や「波止場」等と訳されている。ただ、日本語で言うところの「埠頭」や「波止場」だと、正確には合致せず、個人的には、「岸壁」が英語の意味に一番近いのではないかと思う。

ヴィクトリアエンバンクメント通り(Victoria Embankment)から
テムズ河越しに、ロンドンアイ(London Eye)を望む

テムズ河(River Thames)の氾濫による洪水の被害から、ロンドン市内を守るため、近年にかけて、テムズ河沿いの堤防が整備されてきた関係上、ウェストミンスター船着き場(Westminster Stairs)のようなものは、ウェストミンスター地区(Westminster)内に限らず、ほとんど存在しないようになってしまった。

シャーロック・ホームズやジョン・H・ワトスン達を乗せた
スコットランドヤードの巡視艇は、
ウェストミンスター船着き場から出ると、
ロンドン塔方面(写真で言うと、左方向)へと向かって、テムズ河を下る

国会議事堂(House of Parliament)として現在使用されているウェストミンスター宮殿(Westminster Palace)の北側には、ウェストミンスター橋(Westminster Bridge)がテムズ河に架かっているが、その直ぐ下流のところに、「Westminster Pier」と呼ばれる桟橋があり、船の乗り降りや遊歩道として使用されているが、これは近年の構造物であって、コナン・ドイルの原作に出てきたような「船着き場」を意味する「stairs」や「wharf」とは異なるものである。

0 件のコメント:

コメントを投稿