2023年9月17日日曜日

映画「名探偵ポワロ:ヴェネツィアの亡霊」(A Haunting in Venice)- その1

画面手前の人物は、名探偵エルキュール・ポワロで、
画面奥の人物は、左側から、(1)ニコラス・ホーランド、(2)オルガ・セミノフ、
(3)マキシム・ジェラード、(4)ジョイス・レイノルズ、(5)アリアドニ・オリヴァー、
(6)ロウィーナ・ドレイク、(7)レスリー・フェリアー、(8)レオポルド・フェリアー、
(9)ヴィターレ・ポルトフォリオ、そして、(10)デズモデーナ・ホーランドの10人が、
運河に架かる橋の上に並んで、立っている。
<筆者撮影>


英国の俳優 / 映画監督 / 脚本家 / プロデューサーであるサー・ケネス・ブラナー(Sir Kenneth Branagh:1960年ー)が監督と主演を務める映画「名探偵ポワロ:ヴェネツィアの亡霊(A Haunting in Venice)」が、2023年9月15日に公開され、観に行ってきたので、紹介したい。


「名探偵ポワロ:ヴェネツィアの亡霊」は、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1969年に発表したエルキュール・ポワロシリーズの長編「ハロウィーンパーティー(Hallowe’en Party)」の映画化で、「オリエント急行殺人事件(Murder on the Orient Express)」(2017年)と「ナイル殺人事件(Death on the Nile)」(2022年)に続くサー・ケネス・ブラナー監督 / 主演の第3作目に該る。


配役は、以下の通り。


(1)エルキュール・ポワロ(Hercule Poirot - 一線を退いた名探偵で、イタリアのヴェネツィア(Venice)で隠遁生活を送っている):Kenneth Branagh

(2)ジョイス・レイノルズ(Joyce Reynolds - ハロウィーンの夜に開催された降霊会に姿を見せた謎めいた霊能者):Michelle Yeoh

(3)アリアドニ・オリヴァー(Ariadne Oliver - エルキュール・ポワロの旧友であるミステリー作家):TIna Fey

(4)ロウィーナ・ドレイク(Rowena Drake - 最愛の娘であるアリシアを亡くした元オペラ歌手):Kelly Reilly

(5)オルガ・セミノフ(Olga Seminoff - ドレイク家の家政婦):Camille Cottin

(6)レスリー・フェリアー医師(Dr. Leslie Ferrier - 元軍医で、現在は、ドレイク家の主治医):Jamie Dornan

(7)レオポルド・フェリアー(Leopold Ferrier - レスリー・フェリアー医師の10歳の息子):Jude Hill

(8)デズデモーナ・ホーランド(Desdemona Holland - 弟のニコラスと一緒に、降霊会のアシスタントを務める):Emma Laird

(9)ニコラス・ホーランド(Nicholas Holland - 姉のデズデモーナと一緒に、降霊会のアシスタントを務める):Ali Khan

(10)マキシム・ジェラード(Maxime Gerard - 若きシェフで、亡くなったアリシア・ドレイクと婚約していた):Kyle Allen

(11)ヴィターレ・ポルトフォリオ(Vitale Portfoglio - エルキュール・ポワロのボディーガード):Riccardo Scamarcio

(12)アリシア・ドレイク(Alicia Drake - ロウィーナ・ドレイクの娘で、1年前に、自宅のバルコニーから運河へ身を投げて、自殺したものと、地元警察は結論を下していた):Rowan Robinson


ヴェネツィア共和国の景観画家 / 版画家である
ジョヴァンニ・アントーニオ・カナレット(Giovanni antonio Canaletto:1697年ー1768年)作
「View of the Grand Canal」-
ケンブリッジ(Cambridge)のフィッツウィリアム博物館(Fitzwilliam Museum)で
筆者が購入した絵葉書から抜粋。

事件の舞台が、アガサ・クリスティーの原作の場合、ロンドンから30ー40マイル程離れた町ウッドリーコモン(Woodleigh Common)となっているが、今回の映画版の場合、ヴェネツィアへ変更されていることに加えて、人物設定に関しても、大幅な変更が為されている。


(2)ジョイス・レイノルズ

<原作> ウッドリーコモンに住む13歳の少女で、ロウィーナ・ドレイクの家で開催されたハロウィーンパーティーの準備をしている際に、「以前、殺人事件を見たことがある。」と言い出す。そして、ハロウィーンパーティーが終わった後、ロウィーナ・ドレイクの家の図書室において、リンゴが浮かべられたバケツに頭を入れた溺死体で発見される。

<映画> ハロウィーンの夜、ロウィーナ・ドレイクの家で開催された降霊会に姿を見せた謎めいた霊能者で、後にバルコニーから転落して、中庭の像に身体を串刺しにされて、死亡。


(4)ロウィーナ・ドレイク

<原作> ルウェリン=スマイス夫人(Mrs. Llewellyn-Smythe - 富豪の未亡人)の姪で、ウッドリーコモンの中心的な存在。なお、子供は居ない。

<映画> 元オペラ歌手で、アリシアと言う娘が居た。


(5)オルガ・セミノフ

<原作> ヘルツェゴヴィナ(Herzegovina)出身 / 外国語の勉強を目的として、家事手伝いをしながら、外国の家庭に住まわせてもらう制度を利用していた女性(au pair girl)で、ルウェリン=スマイス夫人の家で働いていたが、後に失踪。

<映画> ドレイク家に献身的に尽くす家政婦で、ロウィーナ・ドレイクの娘であるアリシア・ドレイクを、自分の娘のように可愛がっていた。


(6)レスリー・フェリアー医師

<原作> ウッドリーコモンにある法律事務所の事務員として働いていたが、何者かに背中を刺されて死亡。

<映画> 軍医として従軍した結果、心を病む。ロウィーナ・ドレイクに請われて、現在は、ドレイク家の主治医を務めている。


(7)レオポルド・フェリアー

<原作> ロウィーナ・ドレイクの家の図書室において、リンゴが浮かべられたバケツに頭を入れた溺死体で発見されたジョイス・レイノルズの弟(レオポルド・レイノルズ)で、後に、彼も何者かに殺害される。

<映画> 

レスリー・フェリアー医師の10歳の息子。非常に賢く、父親想いで、子供ながらに、精神的に不安定な父親を一所懸命支えている。


(8)デズデモーナ・ホーランド

<原作> デズモンド・ホーランド(Desmond Holland)と言う名前で、 ロウィーナ・ドレイクが催したハロウィーンパーティーに参加した16歳の少年。

<映画> 弟のニコラスと一緒に、降霊会のアシスタントを務める女性。


(9)ニコラス・ホーランド

<原作> ニコラス・ランサム(Nicholas Ransom)と言う名前で、 ロウィーナ・ドレイクが催したハロウィーンパーティーに参加した18歳の少年。

<映画> 姉のデズデモーナと一緒に、降霊会のアシスタントを務める男性。


(10)マキシム・ジェラード

<原作> 登場しない。

<映画> 若きシェフで、亡くなったアリシア・ドレイクと婚約していた過去を持つ。


(11)ヴィターレ・ポルトフォリオ

<原作> 登場しない。

<映画> エルキュール・ポワロのボディーガードで、探偵を引退して、ヴェネチアで隠遁生活を送るポワロの静かな生活を守る役目を負っている。


(12)アリシア・ドレイク

<原作> 登場しない。

<映画> ロウィーナ・ドレイクの最愛の娘で、若きシェフであるマキシム・ジェラードと婚約していた。1年前に、自宅のバルコニーから運河へ身を投げて、自殺したものと、地元警察は結論を下していたが、エルキュール・ポワロは、殺人だと考えている。


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