2022年6月26日日曜日

ロンドン ミルマンストリート(Millman Street)

グレートオーモンドストリートから東側を見たところ -
奥に見える通りが、ミルマンストリート

英国の作家であるデイヴィッド・ステュアート・デイヴィーズ(David Stuart Davies:1946年ー)が2022年に発表した「シャーロック・ホームズの更なる冒険 / 墓場からの復讐」(The further adventures of Sherlock Holmes / Revenge from the Grave → 2022年5月4日 / 5月14日 / 5月24日付ブログで紹介済)」において、「犯罪界のナポレオン(Napoleon of crime)」と呼ばれたジェイムズ・モリアーティー教授(Professor James Moriarty)の後継者と名乗る人物が、スイスのマイリンゲン(Meiringen)のライヘンバッハの滝(Reichenbach Falls)で彼を死に追いやったシャーロック・ホームズへの復讐劇を開始する。それに加えて、ジェイムズ・モリアーティー教授の後継者は、ホームズによって壊滅させられた組織を再興するべく、フランスから英国へと運ばれてくるある非常に高価なネックレスを奪う計画を遂行するのである。

そのネックレスは、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)へ運ばれるまで、オフィシャルには、City and Counties Bank(架空の銀行)の本店において保管されることになっていた。しかし、盗難のリスクを回避するべく、英国政府は、秘密裡に、そのネックレスを同行の本店からリッソングローヴ通り(Lisson Grove)の近くのブロードストリート(Broad Street)にある同行の支店へ移送する手筈を整えていた。

グレートオーモンドストリートの両側に建ち並ぶ住宅街(その1)

ジェイムズ・モリアーティー教授の後継者と名乗る人物は、ブロードストリートにある City and Counties Bank の支店へ侵入して、そのネックレスを奪う計画に、現在、刑務所に入れられている金庫破りのジェイコブ・ブルックス(Jacob Brooks)を使おうとしていた。その計画を事前に察知したシャーロック・ホームズは、兄のマイクロフト・ホームズ(Mycroft Holmes)やスコットランドヤードのレストレード警部(Inspector Lestrade)による協力の下、同じく金庫破りのナイジェル・ハリソン(Nigel Harrison)に変装の上、ジェイコブ・ブルックスが入っている刑務所に入り、彼と親しくなる。

ホームズが変装したナイジェル・ハリソンは、ジェイコブ・ブルックスと一緒に、刑務所を脱獄の上、テムズ河(River Thames)の南岸に潜伏し、ジェイコブ・ブルックスから、ジェイムズ・モリアーティー教授の後継者と名乗る人物やネックレスの強奪計画等の情報を得る。

そして、ナイジェル・ハリソンに変装したホームズは、ユーストンロード(Euston Road)の近くにあるミルマンストリート(Millman Street)沿いの隠れ家(=ロンドン市内に5つある隠れ家の一つ)を使い、変装を変えると、アイクロフトやレストレード警部達と連絡をとった。

グレートオーモンドストリートの両側に建ち並ぶ住宅街(その2)


ミルマンストリートは、ロンドンの中心部に所在するロンドン特別区の一つであるカムデン区(London Borough of Camden)のセントパンクラス地区(St. Pancras)内にある通りである。

グレートオーモンドストリートの両側に建ち並ぶ住宅街(その3)

サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)作「赤い輪(The Red Circle)」において、ウォーレン夫人(Mrs. Warren)が営む下宿屋があるグレートオームストリート(Great Orme Street - 架空の住所)に該当すると思われるグレートオーモンドストリート(Great Ormond Street)を東へ向かって進むと、ミルマンストリートに突き当たる。

グレートオーモンドストリートの両側に建ち並ぶ住宅街(その4)

ミルマンストリートへと突き当たった場所を左(北側)へ進むと、ギルフォードストリート(Guilford Street)に、また、右(南側)へ進むと、ラグビーストリート(Rugby Street)に突き当たる。

ミルマンストリートの両側は、閑静な住宅街である。


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