2016年1月16日土曜日

ロンドン ロイヤルアーケード(オールドボンドストリート28番地/アルベマールストリート12番地(Royal Arcade - 28 Old Bond Street / 12 Albemarle Street)

アルベマールストリート側から見たロイヤルアーケード全景

アガサ・クリスティー作「クリスマスプディングの冒険 / 盗まれたロイヤルルビー(The Adventure of the Christmas Pudding / The Theft of the Royal Ruby)」の冒頭、ある東洋の国の王位継承者である王子がロンドンで知り合った若く魅力的な女性にその国に伝わる由緒あるルビーを持ち逃げされてしまう。間もなく、王子は従姉妹と結婚する予定で、このことが公になった場合、大変なスキャンダルになる可能性が非常に高かった。その国との関係を重要視する英国政府(外務省)の説得を受けたエルキュール・ポワロは、ルビーを持ち逃げした女性が潜んでいるというキングスレイシー(Kings Lacey)の屋敷で開催されるクリスマスパーティーに参加するのであった。

ロイヤルアーケード内の天井(その1)―
自然光を取り入れるため、ガラス張りになっている

英国のTV会社ITV1で放映されたポワロシリーズ「Agatha Christie's Poirot」の「盗まれたロイヤルルビー」(1991年)の回では、ポワロがキングスレイシーを訪問する前に、キングスレイシーに住むエジプト学者のレイシー大佐(Colonel Lacey)がエジプト美術商のデイヴィッド・ウェルウェン(David Welwyn)の店に訪れる場面として、ロイヤルアーケード(Royal Arcade)が撮影に使用されている。

アルベマールストリート側から見たロイヤルアーケード内

ロイヤルアーケードは、シティー・オブ・ウェストミンスター区(City of Westminster)の高級地区メイフェア(Mayfair)内に位置しており、共に南北に延びるオールドボンドストリート(Old Bond Street:東側)とアルベマールストリート(Albemarle Street:西側)を東西に結ぶ屋根付きの街路で、両側に商業用店舗が軒を並べている。そのため、「オールドボンドストリート28番地(28 Old Bond Street)」と「アルベマールストリート12番地(12 Albemarle Street)」という二つの住所を有している。

アルベマールストリート側の入口
オールドボンドストリート側の入口

ロイヤルアーケードは、元々、1879年に建設され、当初は、単なる「アーケード(The Arcade)」と呼ばれていたが、同アーケード内にあった下着/肌着メーカーの「H. W. Brettel」を当時のヴィクトリア女王(Queen Victoria:1819年ー1901年 在位期間:1837年ー1901年)が気に入って贔屓にしたため、「ロイヤルアーケード」の名前に変更された。

ロイヤルアーケード内の天井(その2)

オールドボンドストリート側の入口左側に入居している「Charbonnel et Walker」は、英国王室御用達のチョコレート店で、ロイヤルアーケード完成当時からのテナントの一つである。現在、上記以外には、アンティークショップ、時計店、画廊、靴屋や宝飾品店等が入居している。

オールドボンドストリート側から見たロイヤルアーケード内―
左手に英国王室御用達のチョコレート店
「Charbonnel et Walker」が入居している

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