2021年6月1日火曜日

シャーロック「ピンク色の研究」<グラフィックノベル版>(Sherlock - A Study in Pink ) - その2

セントバーソロミュー病院の実験室において、
シャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンが初めて出会う
非常に有名な場面

「シャーロック(Sherlock)」のシーズン1第1話に該る「ピンク色の研究(A Study in Pink)」は、以下のように始まる。


アフガニスタン紛争(2001年10月ー)に軍医として従軍していたジョン・ヘイミッシュ・ワトスン(John Hemish Watson)は、肩を負傷して、英国へと帰国した。その後、彼は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされ、その影響で、歩く際には、杖を手放せないようになっていた。彼は、心理カウンセラーから、「ブログに日々の出来事を綴ることが、PTSD を克服する手助けになる。」と助言されるが、残念ながら、全く書き進めることができない状態が続いていた。


その頃、ロンドンにおいて、謎の連続自殺事件が発生していた。バックグラウンドが全く異なる3人の人物が、服毒自殺を行ったのである。

・10月12日 - サー・ジェフリー・パターソン(Sir Jeffrey Patterson):会社経営者

・11月26日 - ジェイムズ・フィリモア(James Phillimore):18歳の青年

・1月27日 - ベス・ダヴェンポート(Beth Davenport):内閣の下級大臣(Junior Minister)


スコットランドヤードのレストレード警部(Inspector Lestrade)とサリー・ドノヴァン巡査部長(Sergeant Sally Donovan)がマスコミ向けの記者会見を行い、「3つの事件について、関連性はないため、「他殺」の疑いはなく、単なる「自殺」として捜査を進めている。」と発表するが、彼らや記者全員宛に、シャーロックと名乗る人物から「違う!(Wrong !)」というメールが送付され、記者会見は大混乱へと陥った。


シャーロックは、即座に、
ジョンの軍歴、家族構成や PTSD 等を次々と言い当てる。


ジョンが、杖を突きながら、公園内を散歩していると、そこで、かつてセントバーソロミュー病院(St. Bartholomew’s Hospital)で同僚だったマイク・スタンフォード(Mike Stamford)に出会う。軍の年金だけで、ロンドン市内で暮らしていくのは難しいと考えていたジョンは、マイク・スタンフォードから、「ルームシェアの相手を探している人物が居る。」と知らされ、彼と一緒に、セントバーソロミュー病院の実験室へと向かう。


その実験室に居たのは、シャーロック・ホームズ(Sherlock Holmes)で、彼から「携帯電話を貸してほしい。」と頼まれたジョンが、彼に自分の携帯電話を渡すと、シャーロックは、即座に、ルームシェアの件やジョンの軍歴 / 家族構成 / PTSD 等を、次々と言い当ててしまう。彼が言ったことが全て当たっていたため、ジョンは驚愕する。

実験室から出て行こうとするシャーロックが、
ジョンに対して、自己紹介する場面

その日の午後、シャーロックとジョンの二人は、下宿先となるベーカーストリート221B(221B Baker Street)の下見に来たところ、そこへレストレード警部が駆け込んでくる。彼によると、「4件目の連続自殺事件が起きた。」とのこと。

当初、シャーロックは、単身、事件現場へと赴こうとしたが、考え直して、ジョンを一緒に誘う。シャーロックに何かを感じたジョンは、逡巡の末、事件現場への同行を快諾する。


事件現場へと向かうタクシーの中で、シャーロックは、ジョンに対して、「自分は、世界初のコンサルタント探偵(Consulting Detective)である。」と打ち明けるとともに、ジョンの軍歴 / 家族構成 / PTSD 等を次々と言い当てた推理の根拠を詳細に語るのであった。


シャーロックが、ジョンに対して、
ブリクストンのローリストンガーデンズで発生した
4件目の連続自殺事件の現場へと誘う場面(その1)


事件現場は、ブリクストン(Brixton)のローリストンガーデンズ(Lauriston Gardens)で、そこには、ジェニファー・ウィルソン(Jennifer Wilson)という全身ピンク色の洋服を着た女性の遺体が横たわっていた。

現場に到着したシャーロックは、ジョンの目の前で、またもや、即座に、彼女の人物像等を次々と解明してしまう。更に、シャーロックは、彼女はスーツケースを携えていたことを推理するが、何故か、現場にスーツケースは残されていなかった。シャーロックは、スーツケースを探すために、早速、行動に移るのであった。


シャーロックが、ジョンに対して、
ブリクストンのローリストンガーデンズで発生した
4件目の連続自殺事件の現場へと誘う場面(その2)

漫画家の Jay.(ジェイ)が描く「ピンク色の研究」のグラフィックノベル版は、BBC 制作の「シャーロック」の内容を忠実に再現しており、本編と同様に、グラフィックノベル版も、非常に楽しめる。仮に本編を観ていないとしても、グラフィックノベル版だけでも、十分に楽しめる。


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