2021年2月27日土曜日

キャヴァン・スコット作「シャーロック・ホームズ 継ぎ接ぎ細工の悪魔」(Sherlock Holmes The Patchwork Devil by Cavan Scott) - その2

2016年に英国の出版社である Titan Books から刊行された
キャヴァン・スコット作「シャーロック・ホームズ 
継ぎ接ぎ細工の悪魔」の裏表紙
(Images : Dreamstime / funnylittlefish)

更に、染料工場内の捜索を続けようとしたシャーロック・ホームズ、ジョン・H・ワトスンとスコットランドヤードのトーヴェイ警部(Inspector Tovey)の三人であったが、誰か別の人物が工場内に居る手配を感じとる。すると、突然、工場内の電気が消されてしまう。三人が手提げランプを持って自家発電機室へと向かうと、何者かが自家発電機を停止させたようである。三人が詳細を調べようとしたところ、急に自家発電機室の扉が閉ざされて、彼らは室内に閉じ込められてしまう。三人が必死に扉を打ち破ろうとしていると、何かが外側から扉を打ち破って、室内へと跳び込んでくる。それは、8フィート(2.4m)を超える人型の怪物である。後に判明することであるが、それは、フランケンシュタイン(Frankenstein)が生み出した人造人間であった。


トーヴェイ警部が放った銃弾を物ともしない怪物に手を焼いた三人であったが、辛くもその場を逃れることに成功する。ところが、その際、ホームズが大怪我を負ってしまう。ワトスンとトーヴェイ警部は、ホームズをチャリングクロス病院(Charing Cross Hospital → 2014年12月6日付ブログで紹介済)へと搬送する。


眠れぬ一夜を過ごしたワトスンは、クイーン アン ストリート(Queen Anne Street → 2014年11月15日付ブログで紹介済)にある自分の診療所へと戻ったが、そこにハートリー(Mr Hartley)とバーンズ(Mr Burns)と名乗る謎の男2人が現れ、ワトスンがどさくさにまぎれてワッピング(Wapping)の染料工場から持ち帰った骨を奪い取られてしまう。


慌てて、スコットランドヤードのトーヴェイ警部の元へと駆け付けるワトスンであったが、トーヴェイ警部は、早朝、重要な件で英国南西部のコンウォール地方(Cornwall)へ出かけてしまったと言う。

果たして、トーヴェイ警部は、コンウォール地方へ何をしに行ったのだろうか?


困ったワトスンは、パル・マル通り(Pall Mall → 2016年4月30日付ブログで紹介済)にあるディオゲネスクラブ(Diogenes Club)に、シャーロック・ホームズの兄であるマイクロフト・ホームズ(Mycroft Holmes)を訪ねて、手助けを請うが、マイクロフト・ホームズはワトスンに対して、この件から一切手を引くように伝えるのであった。


2年以上前に北フランスで戦死shたサミュエル・パイク(Samuel Pike)の真新しい手首がタワーブリッジ(Tower Bridge → 2019年1月1日 / 1月7日 / 1月13日付ブログで紹介済)近くのセントキャサリンドックス(St. Katharine Docks)で発見されたこと、ワッピングの染料工場内で見つかった医療施設の数々、そして、工場内に突然現れた8フィートを超える人型の怪物等、謎は深まるばかりだった。

マイクロフト・ホームズの背後に居る英国政府は、シャーロック・ホームズとワトスンから何を隠そうとしているのか?また、英国政府は、これらの件に深く関与しているのだろうか?


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