2024年9月4日水曜日

ミス・マープルの世界<ジグソーパズル>(The World of Miss Marple )- その13B

ビル・ブラッグ氏Mr. Bill Braggが描く
ミス・マープルシリーズの長編第5作目である
「魔術の殺人」の一場面


ビル・ブラッグ氏によるイラストには、

キャロライン(キャリー)・ルイーズ・セロコールド

3番目の夫であるルイス・セロコールドのオフィス内において、

彼と「彼(ルイス)は自分の父親で、自分に対して、酷い仕打ちをしてきた。」と、

拳銃を持ったまま、訴えるエドガー・ロースン

ルイス・セロコールドの助手)との間の揉め事が発生する最中、

自室に引きこもったクリスチャン・グルブランドセン

(キャリーの最初の夫であるエリック・グルブランドセンの息子)が

何者かによって、拳銃で撃たれて死亡するシーンが描かれている。

Harper Collins Publishers 社から出版されている

「魔術の殺人」のペーパーバック版の表紙には、

ビル・ブラッグ氏によるイラストが、鏡の形に切り取られているものが使用されている。


ミス・ジェイン・マープルは、寄宿学校時代からの友人で、現在、ロンドンに住む米国人のルース・ヴァン・ライドック(Ruth Van Rydock)を訪ねた。

ミス・マープルは、友人のルースから、


(1)妹のキャロライン(キャリー)・ルイーズ・セロコールド(Caroline (Carrie) Louise Serrocold → 姉のルースと同様に、ミス・マープルの寄宿学校時代からの友人)の様子が変で、彼女のことを非常に心配していること

(2)ミス・マープルに、自分の代わって、キャリーの自宅があるストーニーゲート(Stonygates)を訪問して、彼女の様子を調べてほしいこと


と言う話を聞いて、ミス・マープルは、ルースからの依頼を快く引き受ける。


ルースから潜入捜査の依頼を受けたミス・マープルは、早速、キャリーの自宅を訪問した。

富豪のキャリーの自宅は、ヴィクトリア朝の邸宅で、彼女は、3番目の夫で、慈善活動家のルイス・セロコールド(Lewis Serrocold)と一緒に経営する非行少年の更生施設が併設されていた。


ミス・マープルがキャリーの邸宅を訪れた際、キャリーと3番目の夫であるルイス以外に、以下の人物が同邸宅に住んだり、あるいは、訪ねて来ていた。


(1)ミルドレッド・ストレット(Mildred Strete)- キャリーと最初の夫であるエリック・グルブランドセン(故人)の娘で、未亡人。

(2)ジーナ・ハッド(Gina Hudd)- キャリーと最初の夫であるエリックの養女であるピッパ(Pippa)の娘で、イタリア人との混血。

(3)ウォルター・ハッド(Walter Hudd)- ジーナの夫で、米国人。

(4)アレックス・リスタリック(Alexis Restarick)- キャリーの2番目の夫であるジョニー・リスタリック(故人)の連れ子で、スティーヴンの兄。

(5)スティーヴン・リスタリック(Stephen Restarick)- キャリーの2番目の夫であるジョニー・リスタリック(故人)の連れ子で、アレックスの弟

(6)エドガー・ロースン(Edgar Lawson)- キャリーの3番目の夫であるルイスの助手で、統合失調症の兆候が見られ、虚言癖があり。

(7)ジュリエット・ベルエヴァー(Juliet Bellever)- キャリーの秘書で、コンパニオン。

(8)マーヴェリック医師(Mr. Maverick)- 精神分析医で、以前、少年院において、非行少年の感化を担当。


姉のルースが心配する通り、妹のキャリーの家族関係や人間関係は、ミス・マープルの目には、なかなか複雑のように見えた。


キャリーの最初の夫であるエリック・グルブランドセン(故人)の連れ子で、生前の父親が築いた財産を以って設立した慈善財団の理事を務めているクリスチャン・グルブランドセン(Christian Gulbransen - キャリーの義理の息子に該るが、実際には、彼女よりも2歳年上)が、突然、キャリーの邸宅を訪ねて来た。

彼の訪問は、一体、何の目的があってのことだろうか?


(34)舞台用の重石(stage weight)



クリスチャン・グルブランドセンが、自室において、銃で撃たれて死亡しているのが発見された翌日の夜、今度は、アレックス・リスタリックと少年のアーニー・グレッグ(Ernie Gregg)の2人が、舞台用の重石で殺されると言う事件が発生する。


(35)薬の瓶(medicine bottle)



キャロライン・ルイーズ・セロコールドの3番目の夫であるルイス・セロコールドの助手を務めるエドガー・ロースンは、統合失調症の兆候が見られ、薬を常用している。


(36)ヒューズボックス(fuse box)



夕食後、キャロライン・ルイーズ・セロコールド3番目の夫であるルイス・セロコールドのオフィス内において、彼と「彼(ルイス)は自分の父親で、自分に対して、酷い仕打ちをしてきた。」と、拳銃を持ったまま、訴えるエドガー・ロースンとの間の揉め事が発生する。

他の家族が、戦々恐々と、事態の推移を見守る中、突然の停電により、大広間が真っ暗になり、一同に緊張が走る。

部屋を出たウォルター・ハッドが、ヒューズボックスを直して戻って来たところ、ルイス・セロコールドのオフィス内で、銃声が何発も轟く。

他の家族がなんとかオフィス内に入ると、幸いにも、ルイス・セロコールドは無事で、エドガー・ロースンが放った銃弾の痕は、オフィスの壁にできていた。そして、エドガー・ロースンは、自分の所業に泣き崩れて、謝罪する。


一方、夕食後、手紙を書くために、自室へ引きこもったクリスチャン・グルブランドセンは、何者かによって、拳銃で撃たれ、死亡しているのが発見されるのであった。


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