2020年8月8日土曜日

ロンドン マレットストリート(Malet Street)−その3

マレットストリートから見上げたセナトハウス(その1)

米国のペンシルヴェニア州(Pennsylvania)に出生して、英国人のクラリス・クルーヴス(Clarice Cleaves)との結婚後、1932年から1946年にかけて英国のブリストル(Bristol)に居を構えていた米国の推理作家で、「不可能犯罪の巨匠」とも呼ばれているジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr:1906年ー1977年)が1935年に発表した長編で、ギディオン・フェル博士(Dr. Gideon Fell)が登場するシリーズ第6作目に該る「三つの棺(The Three Coffins 英題: The Hollow Man→2020年5月3日 / 5月16日 / 5月23日 / 6月13日 / 6月20日付ブログで紹介済)」において、シャルル・ヴェルネ・グリモー教授(Professor Charles Vernet Grimaud)邸が所在するのがより現実的と思われるマレットストリート(Malet Street)は、ロンドン特別区の一つであるロンドン・カムデン区(London Borough of Camden)のブルームズベリー地区(Bloomsbury)内にある。マレットストリートの南側は、大英博物館(British Museum→2014年5月26日付ブログで紹介済)の裏側を東西に延びるモンタギュープレイス(Montague Place→2015年2月21日付ブログで紹介済)から始まり、北側は、同じく東西に延びるトリントンプレイス(Torrington Place)に交差している。
また、マレットストリートの西側には、幹線道路であるガウアーストリート(Gower Street)とトッテナムコートロード(Tottenham Court Road→2015年8月15日付ブログで紹介済)が並行して、南北に延びている


マレットストリートは、この一帯の土地を所有していた英国の政治家で、農業経営者でもあった第9代ベッドフォード公爵フランシス・ラッセル(Francis Russell, 9th Duke of Bedford:1819年ー1891年)の娘である Lady Ermyntrude Sackville Russell と結婚した英国の外交官を務めた第4代準男爵サー・エドワード・ボルドウィン・マレット(Sir Edward Baldwin Malet, 4th Baronet:1837年ー1908年)に因んで、名付けられた。

マレットストリートから見上げたセナトハウス(その2)

マレットストリートの左右には、主にロンドン大学(University of London)関係の建物が建ち並んでいる。
主な建物をマレットストリートの南側から列挙する。

2014年7月2日から同年9月15日にかけて、
「Books About Town」というイベントに基づき、
マレットストリート沿いに設置された
本の形をしたベンチ(その1)
2014年7月2日から同年9月15日にかけて、
「Books About Town」というイベントに基づき、
マレットストリート沿いに設置された
本の形をしたベンチ(その2)

(1)セナトハウス(Senato House→2017年1月15日付ブログで紹介済:マレットストリートの東側)
ケンジントン地区(Kensington)からブルームズベリー地区へと移転しているロンドン大学の設計責任者に任命された英国の建築家であるチャールズ・ヘンリー・ホールデン(Charles Henry Holden:1875年ー1960年)が、1931年にアール・デコ様式の設計案を提示。1932年に建設工事が始まり、1937年に竣工。
セナトハウスは19階建てのロンドン大学本部で、同ビルの正面玄関は西側のマレットストリートに、そして、裏玄関はラッセルスクエア(Russell Square)に面している。同ビル内には、副学長のオフィスやセナトハウス図書館等が入っている。
セナトハウスは、1969年に「グレード II (Grade II)」の指定を受ける。2006年の大改修を経て、同ビルはロンドン大学の施設としてだけではなく、会議場やイベント会場等としても使われるようになり、ロンドンファッションウィーク(London Fashion Week)の会場として使用された。

2014年7月2日から同年9月15日にかけて、
「Books About Town」というイベントに基づき、
マレットストリート沿いに設置された
本の形をしたベンチ(その3)
2014年7月2日から同年9月15日にかけて、
「Books About Town」というイベントに基づき、
マレットストリート沿いに設置された
本の形をしたベンチ(その4)

(2)ロンドン衛生熱帯医学大学院(London School of Hygiene and Tropical Medicine:マレットストリートの西側)

(3)王立演劇学校(Royal Academy of Dramatic Art:マレットストリートの西側)

(4)ロンドン大学学生生協(University of London Union:マレットストリートの東側)

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