2014年12月13日土曜日

ロンドン ロンドン博物館 / シャーロック・ベア(Museum of London / Sherlock Bear)

ロンドン博物館内に展示されているシャーロック・ベア
(ベネディクト・カンバーバッチがデザイン)

ロンドンでは、英国のマイケル・ボンド(Michael Bond:1926年ー)作の児童文学「くまのパディントン(A Bear Called Paddington:1958年)」を実写映画化した「パディントン(Paddington)」が11月末から公開中である。
くまのパディントン(正確に言うと、まだこの段階ではパディントンと呼ばれてはいないが...)は、ルーシーおばさんによって「暗黒の地ペルー」から送られ、ロンドンに到着した。そして、パディントン駅(Paddington Station)でスーツケースの上に座っている彼をブラウン夫妻が発見。彼のコートには、「このくまの世話を宜しくお願いします。」と書かれたタグが付されていた。彼を可哀想に思ったブラウン夫妻は、彼と出会った駅名を採って、彼を「パディントン」と呼ぶことにしたのである。

パディントン駅内に設置されている
オリジナルのくまのパディントン像

以前、アーサー・コナン・ドイルやアガサ・クリスティー等の原作をテーマにしたベンチがロンドン市内に展示された話を紹介したが、今回は実写映画の公開に合わせて、著名人が各々デザインしたくまのパディントン像(全部で約50体)がロンドン市内の各地に設置されている。
ロンドンの金融街シティー(City)内に位置するロンドン博物館(Museum of London)に、BBCのTVドラマ「シャーロック(Sherlock)」で一躍大人気になった俳優のベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)がデザインしたくまのパディントン像が展示されている。

シャーロック・ベアのアップ写真

元々、オリジナルのくまのパディントンは、本の挿絵画家ペギー・フォートナム(Peggy Fortnum:1919年ー)によって描かれたのが最初である。
最近のイラストでは、赤い帽子に青いコートを着たくまのパディントンが主流を占めているが、一般に販売されている人形では、青い帽子に赤いコートという逆パターンも見受けられる。

シャーロック・ベアは、ホームズシリーズでおなじみの鹿撃ち帽を
頭の上に掲げている

ベネディクト・カンバーバッチがデザインしたくまのパディントン像は「シャーロック・ベア(Sherlock Bear)」と名付けられており、右手でシャーロック・ホームズシリーズでおなじみの鹿撃ち帽(ディアストーカー)を頭の上に掲げて、左手にはスーツケースを提げている。そして、ダッフルコートの胸元からは、原作通り、「Please look after this bear, thank you.」と書かれたタグが下がっている。できれば、ダッフルコートではなく、オリジナルのホームズみたいにインヴァネスコートを両肩に羽織らせてほしかったところである。さすがに、オリジナルのホームズと同じようにパイプを持たせることは、かなり難しいかとは思うが...くまのパディントンの顔は、実写映画に合わせてかなりリアルになっているので、昔の絵本のイラストに慣れ親しんだ人にとっては、若干違和感があるかもしれない。

シャーロック・ベアのダッフルコートの胸元からも、
「このくまの世話を宜しくお願いします。(Please look after this bear. Thank you.)」
と書かれたダグが下がっている

ベネディクト・カンバーバッチ以外にも、ロンドン市長(Mayor of London)のボリス・ジョンソン(Boris Johnson:1964年ー)、ロイヤル・バレエ団(Royal Ballet)元プリンシパルのダーシー・バッセル(Darcey Bussell:1969年ー)やファッションモデルのケイト・モス(Kate Moss:1974年ー)等がデザインしたくまのパディントン像が、西はパディントン駅から東はシティー周辺までのロンドン市内の各地で、実写映画の公開を宣伝している。

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