2018年11月11日日曜日

ロンドン ハイゲート墓地(Highgate Cemetery)–その2

ハイゲート墓地の東区画内にあるカール・マルクスの墓–
カール・マルクスの死後、彼の友人で、かつ、ドイツの社会思想家である
フリードリヒ・エンゲルスにより、東区画内の別の場所に墓が設けられたが、
1956年に散策道に面した現在の位置に移設され、写真の像も建てられた

ハイゲート墓地(Highgate Cemetery)は、7大墓地(Magnificent Seven)の他の場所と同様に、埋葬地として流行の最先端となる。ヴィクトリア朝時代における死に対する考え方やハイゲート墓地の雰囲気等のため、富裕階級がゴシック風の墓碑や建造物等を作るようになり、ハイゲート墓地を訪れる弔問者は非常に多かった。

ハイゲート墓地の東区画(その1)
ハイゲート墓地の東区画(その2)
ハイゲート墓地の東区画(その3)

ハイゲート墓地内は、ほとんどが人の手が介在していない原生林で、灌木や野草が生い茂り、鳥やキツネ等の動物が多く棲息している。

ハイゲート墓地の東区画(その4)
ハイゲート墓地の東区画(その5)
ハイゲート墓地の東区画(その6)

保護上の観点から、エジプト街(Egyptian Avenue)、レバノン回廊(Circle of Lebanon)や凝ったヴィクトリア朝風の墓碑等が所在する旧区画である「西区画(West Cemetery)」については、ガイド付きの団体のみの見学が可能であるが、ヴィクトリア朝風の墓碑と現代風の墓碑が混在する新区画である「東区画(East Cemetery)」に関しては、入場料を支払えば、自由に見学することができる。

ハイゲート墓地の東区画(その7)
ハイゲート墓地の東区画(その8)
ハイゲート墓地の東区画(その9)

ハイゲート墓地には、数多くの著名人が埋葬されているが、その中でも最も有名な人物は、「東区画」に埋葬されているカール・ハインリヒ・マルクス(Karl Heinrich Marx:1818年ー1883年)である。

カール・マルクスの墓(その1)
カール・マルクスの墓(その2)

彼は、ドイツ・プロイセン王国出身の哲学者、思想家、経済学者、かつ、革命家で、1849年に渡英した以降、ロンドンで主に活動しており、「資本論(Das Kapital)」の執筆で有名。彼が執筆した「資本論」のうち、第一部については、彼がまだ存命中の1867年に刊行されたが、第二部と第三部に関しては、彼の死後、彼の遺稿を元に、彼の友人で、かつ、ドイツの社会思想家であるフリードリヒ・エンゲルス(Friedrich Engels:1820年ー1895年)による編集を経て、それぞれ1885年と1894年に刊行されている。

フリードリヒ・エンゲルスが設けた
カール・マルクスの墓(その1)
フリードリヒ・エンゲルスが設けた
カール・マルクスの墓(その2)

ハイゲート墓地内にあるカール・マルクスの墓、エジプト街と納骨堂(Columbarian)が、現在、「一級建築文化財(Grade I listed buildings)」として登録されている。

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