2025年11月7日金曜日

エルキュール・ポワロの世界 <ジグソーパズル>(The World of Hercule Poirot )- その11A

英国の Harper Collins Publishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「ゴルフ場殺人事件」の
ペーパーバック版の表紙

英国の Orion Publishing Group Ltd. から2023年に発行されている「エルキュール・ポワロの世界(The World of Hercule Poirot)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているエルキュール・ポワロシリーズの登場人物や各作品に関連した112個の手掛かりについて、引き続き、紹介したい。

前回に引き続き、各作品に出てくる登場人物、建物や手掛かり等が、その対象となる。


ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の完成形
<筆者撮影>


(12)ゴルフクラブ(golf clubs)



ジグソーパズルの中央の左後方に立つアーサー・ヘイスティングス大尉(Captain Arthur Hastings → 2025年10月12日付ブログで紹介済)の右後方にある柱に凭れ掛かるように、ゴルフクラブが置かれている。


(13)3つの短剣(three identical daggers)



ジグソーパズルの下段中央の床の上に、3つの短剣が落ちている


(14)鉛管(lead piping)



ジグソーパズルの下段中央のやや右側の床の上に、鉛管が落ちている


これらから連想されるのは、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1923年に発表した「ゴルフ場殺人事件(The Murder on the Links → 2022年11月14日付ブログで紹介済)」である。


アガサ・クリスティー作「ゴルフ場殺人事件」は、彼女が執筆した長編としては第3作目に、そして、エルキュール・ポワロ(Hercule Poirot → 2025年10月11日付ブログで紹介済)シリーズの長編としては第2作目に該っている。

なお、アガサ・クリスティーは、「ゴルフ場殺人事件」の前に、


(1)長編「スタイルズ荘の怪事件(The Mysterious Affair at Styles → 2023年9月25日 / 10月2日付ブログで紹介済)」(1920年):エルキュール・ポワロシリーズ第1作目


英国の Harper Collins Publishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「スタイルズ荘の怪事件」の
ペーパーバック版の表紙


(2)長編「秘密機関(The Secret Adversary → 2025年7月17日 / 7月20日 / 10月1日付ブログで紹介済)」(1922年):トマス・ベレズフォード(Thomas Beresford - 愛称:トミー(Tommy))/ プルーデンス・カウリー(Prudence Cowley - 愛称:タペンス(Tuppence)シリーズ第1作目


2015年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された
アガサ・クリスティー作「秘密機関」の
ペーパーバック版の表紙
(Cover design : 
HarperCollinsPublishers Ltd. /
Agatha Christie Ltd. 2015
)


を発表している。


1923年のある日、エルキュール・ポワロは、朝食の席で郵便物に目を通していたが、名探偵としての彼の興味を引くものは皆無で、残念ながら、取るに足らない陳腐な依頼ばかりであった。その結果、次から次へと、届いた手紙は、彼によって放り投げられることとなった。


朝食の席上、エルキュール・ポワロは、
フランスから戻ったヘイスティングス大尉に対して、
「最近、自分のところに届くのは、取るに足らない陳腐な依頼ばかりだ。」と、不満を口にする。-

HarperCollins Publishers 社から出ている

アガサ・クリスティー作「ゴルフ場殺人事件」の
グラフィックノベル版(→ 2022年11月4日付ブログで紹介済)から抜粋。


その時、ある手紙に、ポワロは手をとめた。それは、フランス、ノルマンディー海岸のメルランヴィル(Merlinville-sur-Mer)にあるジュネヴィエーヴ荘(Villa Genevieve)に住むポール・ルノー(Paul Renauld)からで、「急ぎのお越しを請う!」という内容だった。手紙によると、彼には、命の危険が迫っているようだったが、絶対に明らかにはできない重大な秘密があるため、フランスの地元警察へは行けず、「ベルギー警察に、その人あり。」と言われたポワロに対して、助けを求めてきたのである。


取るに足らない陳腐な依頼の中に、
フランスのメルランヴィルにあるジュネヴィエーヴ荘に住むポール・ルノーから
緊急な用件を知らせる手紙が混じっていた。-

HarperCollins Publishers 社から出ている

アガサ・クリスティー作「ゴルフ場殺人事件」のグラフィックノベル版から抜粋。


ポール・ルノーからの手紙に興味を覚えたポワロは、急いで出発の準備を整えると、友人で、かつ、相棒でもあるアーサー・ヘイスティングス大尉を伴い、英仏海峡を渡り、英国(ドーヴァー(Dover))からフランス(カレー(Calais))へと向かった。


ポール・ルノーからの手紙を受け取ったポワロは、
ヘイスティングス大尉を伴って、ドーヴァーからカレーへと向かう。
-

HarperCollins Publishers 社から出ている

アガサ・クリスティー作「ゴルフ場殺人事件」のグラフィックノベル版から抜粋。


           

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