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英国の HarperCollinsPublishers 社から現在出版されている アガサ・クリスティー作「ヘラクレスの冒険」のペーパーバック版の表紙 -樹々と空が、雄牛の形に切り取られている。 これは、引退前のエルキュール・ポワロが挑む神話の中の英雄ヘラクレスの有名な12の難業のうち、 7番目の「クレタ島の雄牛」をモデルにしているものと思われる。 |
アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1947年に発表した短編集「ヘラクレスの冒険(The Labours of Hercules)」には、以下の12短編が収録されている。
<1> 「ネメアのライオン(The Nemean Lion)」(1939年)- 英国:ストランドマガジン(1939年11月号)/ 米国:This Week(? - 原題:The Case of the Kidnapped Pekinese)
<2> 「レルネーのヒドラ(The Learnean Hydra)」(1939年)- 英国:ストランドマガジン(1939年12月号)/ 米国:This Week(1939年9月3日号 - 原題:Invisible Enemy)
<3> 「アルカディアの鹿(The Arcadian Deer)」(1940年)- 英国:ストランドマガジン(1940年1月号)/ 米国:This Week(1940年5月19日号 - 原題:Vanishing Lady)
<4> 「エルマントスのイノシシ(The Erymanthian Boar)」(1940年)- 英国:ストランドマガジン(1940年2月号)/ 米国:This Week(1940年5月5日号 - 原題:Murder Mountain)
<5> 「アウゲイアス王の大牛舎(The Augean Stables)」(1940年)- 英国:ストランドマガジン(1940年3月号)
<6> 「ステュムパロスの鳥(The Stymphalean Birds)」(1939年)- 英国:ストランドマガジン(1940年4月号 - 原題:Birds of Ill-Omen)/ 米国:This Week(1939年9月17日号 - 原題:The Vulture Women)
<7> 「クレタ島の雄牛(The Cretan Bull)」(1939年)- 英国:ストランドマガジン(1940年5月号)/ 米国:This Week(1939年9月24日号 - 原題:Midnight Madness)
<8> 「ディオメーデスの馬(The Horses of Diomedes)」(1940年)- 英国:ストランドマガジン(1940年6月号)/ 米国:This Week(? - 原題:The Case of the Drug Peddler)
<9> 「ヒッポリュテの帯(The Girdle of Hyppolita)」(1939年)- 英国:ストランドマガジン(1940年7月号 - 原題:The Girdle of Hyppolyte)/ 米国:This Week(1939年9月10日号 - 原題:The Disappearance of Winnie King)
<10> 「ゲリュオンの牛たち(The Flock of Geryon)」(1940年)- 英国:ストランドマガジン(1940年8月号)/ 米国:This Week(1940年5月26日号 - 原題:Weird Monster)
<11> 「ヘスぺリスたちのリンゴ(The Apples of Hesperides)」(1940年)- 英国:ストランドマガジン(1940年9月号)/ 米国:This Week(1940年5月12日号 - 原題:The Poison Cup)
<12> 「ケルベロスの捕獲(The Capture of Cerberus)」(1947年)- 米国:This Week(1940年3月16日号 - 原題:Meet Me in Hell)
(79)積雪で孤立した山中の宿屋(snowbound mountaintop inn)
「アルカディアの鹿」事件:エルキュール・ポワロ(Hercule Poirot → 2025年10月11日付ブログで紹介済)は、雪で立ち往生した山中の宿屋で出会った青年から、「一目惚れした女性を捜して欲しい。」と言う依頼を受ける。そのため、僅かな手掛かりを元に、ポワロはヨーロッパ中を巡ることになる。
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| エルキュール・ポワロは、 ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の中央に立っている。 <筆者撮影> |
(80)ペキニーズ犬(Pekinese dog)
「ネメアのライオン」事件:ポワロは、「妻のペキニーズ犬(中国種の小形の愛玩犬)を捜してほしい。」と言う手紙を受け取る。通常であれば、このような依頼は断るところだったが、何故か、ポワロは気になって、手紙の差出人に会うことにする。
(81)「地獄」と言うナイトクラブ(Hell nightclub)
「ケルベロスの捕獲」事件:混雑した駅において、ポワロはヴェラ・ロサコフ伯爵夫人(Countess Vera Rossakoff → 2025年10月27日付ブログで紹介済)に偶然再会する。2人は、逆方向へ進むエスカレーターに乗っていた。ポワロが「何処へ行けば、会えるのか?」と尋ねたところ、ヴェラ・ロサコフ伯爵夫人は「地獄で・・・」と謎めいた答えを残した。
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| ヴェラ・ロサコフ伯爵夫人は、 ジグソーパズル中央に立つエルキュール・ポワロのすぐ右側にある肘掛け椅子に座っている アリアドニ・オリヴァー(Ariadne Oliver - フィンランド人探偵(Sven Hjerson)を主人公とするシリーズで有名な女性推理作家 → 2025年10月26日付ブログで紹介済) の右隣りの肘掛け椅子に腰掛けている。 <筆者撮影> |
駅での再会後、ポワロは、ヴェラ・ロサコフ伯爵夫人が「地獄」と言うナイトクラブを経営している
ことを知る。スコットランドヤードのジェイムズ・ハロルド・ジャップ警部(Inspector James Harold Japp → 2025年10月24日付ブログで紹介済)によると、そのナイトクラブでは、麻薬が売買されているらしい。
真相を確かめるために、ポワロはそのナイトクラブへと向かうのであった。









































