2026年3月3日火曜日

エルキュール・ポワロの世界 <ジグソーパズル>(The World of Hercule Poirot )- その23B

英国の HarperCollinsPublishers 社から現在出版されている
アガサ・クリスティー作「メソポタミアの殺人」の
ペーパーバック版の表紙 -

中東に広がる砂漠の表紙が、

遺跡を発掘するのに使用されるスコップの形に切り取られている。


その後も、ルイーズ・ボスナー(Louise Bosner)が新しい男性と親しくなる度に、夫のフレデリック・ボスナー(Frederick Bosner)の名前で、脅迫状が舞い込んだ。ところが、ルイーズが米国人考古学者のエリック・ライドナー博士(Dr. Eric Leidner)と出会って結婚するまでの間、脅迫状は届かなかった。

しかしながら、二人の結婚後、夫のフレデリックの名前で、「命令に背いたお前を殺す。」と書かれた脅迫状が再び届き、その直後、ルイーズとエリックの二人は、自宅において、危うくガス中毒で殺されかけたのである。

そのため、二人は、イラクで発掘調査をする時以外も、海外で暮らし始めると、それから2年間、脅迫状はぱたりと止んだ。


しかし、今年の発掘調査が始まると、3週間前に、「お前の命は、風前の灯だ。」と、そして、1週間前には、「俺は、遂にやって来たぞ。」と書かれた脅迫状がまた届いたため、ルイーズは、恐怖に怯えていたのである。

ただ、脅迫状に書かれた筆跡が、ルイーズのものによく似ていたため、夫のエリック・ライドナー博士と英国人看護婦で、ルイーズの付き添いとして雇われたエイミー・レザラン(Amy Leatheran)の二人は、ルイーズが自分で自分宛に脅迫状を書いているのではないかと疑う。


翌日の午後、昼寝の床に就いたルイーズが自室の床の上で死んでいるのを、夫のエリック・ライドナー博士が発見した。何か重いものによる右のこめかみへの一撃が、彼女の死因だった。ところが、ルイーズの部屋の窓は、内側から鍵がかかっている上に、室内から凶器らしきものは、全く見つからなかった。


事件発生当時、ルイーズの部屋の前の中庭では、現地の少年が発掘された土器を洗っており、彼女の部屋には、誰も出入りしなかったと証言する。更に、中庭へと通じる発掘調査隊宿舎の入口には、現地雇いの使用人達が集まって、雑談に興じており、見知らぬ外部の人間が宿舎内へと侵入することは、不可能だった。

つまり、ルイーズを殺害した犯人は、発掘調査隊のメンバーの中に居ると思われた。


エルキュール・ポワロは、
ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の中央に立っている。
<筆者撮影>


折しも、シリアからバグダッドへと向かう途中、この辺りを通りかかったエルキュール・ポワロ(Hercule Poirot → 2025年10月11日付ブログで紹介済)は、自分達の手には負えないと判断した地元の警察署長から要請され、事件の捜査を引き受けるのであった。


(48)遺跡の発掘現場(archaeological dig)



米国人考古学者のエリック・ライドナー博士は、ピッツタウン大学イラク調査隊のメンバー達と一緒に、発掘調査隊を組成し、古代メソポタミアの地、チグリス河岸にあるテル・ヤリミヤ(Tell Yarimjah)遺跡において、発掘調査を進めていた。

そして、発掘調査隊の宿舎内において、エリック・ライドナー博士の妻であるルイーズ・ライドナーが、密室状態の自室の床の上で死んでいるのが発見される。


(49)黄金の杯(gold cup)



黄金の杯は、テル・ヤリミヤ遺跡から発掘された調度品の一つである。


(50)石臼 (stone quern)



昼寝の床に就いたルイーズ・ライドナーが自室の床の上で死んでいるのが、夫のエリック・ライドナー博士によって発見される。何か重いものによる右のこめかみへの一撃が、彼女の死因であった。

地元の警察署長からの要請に基づき、事件の捜査を引き受けたエルキュール・ポワロは、石臼 が凶器だったことを見抜く。


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