![]() |
| 英国のプーシキン出版から2025年に刊行されている Pushkin Vertigo シリーズの一つである 綾辻行人作「時計館の殺人」の英訳版内に付されている 「時計館」新館(New Wing)の見取り図 |
1989年7月30日(日)の午後、建築家の中村青司(Seiji Nakamura)が設計した「時計館(Clock House)」(神奈川県(Kanagawa Prefecture)鎌倉市(Kamakura City))へ取材に出かけるメンバー達は、JR 大船駅に集合し、3台の車(小早川 茂郎(後述)の車+タクシー2台)に分乗の上、時計館へと向かった。
![]() |
| 大船観音寺にある大船観音像 <筆者撮影> |
なお、JR 大船駅に集合したメンバーは、以下の通り。
*小早川 茂郎(Shigeo Kobayakawa - 44歳 / 大手出版社である稀譚社(Kitansha)が発行する超常現象を取り扱うオカルト雑誌「CHAOS」(月刊紙)の副編集長(Deputy editor-in-chief)で、W大学のOB)
*江南 孝明(Takaaki Kawaminami - 24歳 / 「CHAOS」の新米編集者)
*内海 篤志(Atsushi Utsumi - 29歳 / 稀譚社写真部のカメラマン)
*瓜生 民佐男(Misao Uryu - 20歳 / W大学3年生で、超常現象研究会会長)
*樫 早希子(Sakiko Katagi - 20歳 / W大学3年生で、超常現象研究会の会員)
*河原崎 潤一(Junichi Kawarazaki - 21歳 / W大学3年生で、超常現象研究会の会員)
*渡辺 涼介(Ryosuke Watanabe - 20歳 / W大学2年生で、超常現象研究会の会員)
*新見 こずえ(Kozue Niimi - 19歳 / W大学2年生で、超常現象研究会の会員)
当初の予定では、新見 こずえではなく、福西 涼太(Ryota Fukunishi - 21歳 / W大学3年生で、超常現象研究会の会員)が参加する筈だったが、2日前に起きた親戚の不幸(従兄弟のオートバイ事故死)のため、取材に参加できなくなった関係上、急遽、新見 こずえが、彼の代わりに参加することになったのである。
彼らが目指す時計館は、白山神社(Hakusan Shrine)や散在ガ池(Sanzaigaike)等が所在する今泉地区(Imaizumi area)がある鎌倉市北東部にあった。
時計館に到着して、建物を見上げた江南 孝明は、驚いた。彼が見上げた時計塔の文字盤には、時間と分を示す2本の針が存在していなかったからである。
そんな江南 孝明を初めとする取材メンバー達を、時計館の現在の管理者である伊波 紗代子(Sayoko Inami - 46歳)が出迎えた。
彼女によると、今日から3日間、時計館に泊り込むメンバーの一人である光明寺 美琴(Mikoto Komyoji - 32歳 / 霊能者(Spirit medium)で、江南 孝明の友人である島田潔(Kiyoshi Shimada - 40歳)が住んでいるマンションの隣人)は、既に到着済、とのことだった。
その頃、江南 孝明との2週間前の約束通り、島田潔は、自分の車で時計館へと急いでいた。
大分県(Oita Prefecture)O市のK大学推理小説研究会の元会員である江南孝明と島田潔の2人は、「十角館の殺人(The Decagon House Murders → 2023年2月21日 / 2月25日 / 3月9日 / 3月18日付ブログで紹介済)」を通じて、知り合いになっていた。
![]() |
| 英国のプーシキン出版から2020年に刊行されている Pushkin Vertigo シリーズの一つである 綾辻行人作「十角館の殺人」の英訳版の表紙 (Cover design & illustration by Jo Walker) |
「十角館の殺人」
*事件発生時期:1985年9月 / 1986年3月
*事件発生場所:K大学の推理小説研究会(Mystery Club)の一行が合宿に訪れたS半島のJ岬の沖合いに浮かぶ角島(Tsunojima)と呼ばれる無人の孤島に建つ十角館(Decagon House)- 建築家の中村青司(Seiji Nakamura)が設計した十角形という奇妙なデザインの建物
上記の事件後、江南孝明は、大手出版社である稀譚社に入り、新米の編集者となっていた。一方、島田潔は、「鹿谷門実(Kadomi Shishiya)」と言うペンネームで「迷路館の殺人(The Labyrinth House Murders → 2024年12月19日 / 2025年1月9日 / 1月18日 / 3月18日付ブログで紹介済)」を出版して、駆け出しの推理作家としてデビューを飾っていた。
![]() |
| 英国のプーシキン出版から2024年に刊行されている Pushkin Vertigo シリーズの一つである 綾辻行人作「迷路館の殺人」の英訳版の表紙 (Cover design by Jo Walker / Cover image by Shutterstock) |
親戚の不幸のため、時計館の取材メンバーを辞退した渡辺 涼介であったが、ある記憶が気になっており、島田潔と同じように、時計館へと向かっていた。





0 件のコメント:
コメントを投稿