アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1967年に発表した長編「終りなき夜に生れつく(Endless Night)」は、彼女が執筆した長編としては、第58作目に該り、エルキュール・ポワロやミス・ジェーン・マープル等が登場しないノンシリーズ作品である。
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| 2026年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された アガサ・クリスティー作「終りなき夜に生れてつく」の 愛蔵版(ハードカバー版)の内扉 |
キングストンビショップ村(Kingston Bishop)にある「ジプシーが丘(Gipsy’s Acre)」は、海を臨むことができる美しい眺望の景勝地であったが、そこで以前に起こった不吉な事故によって、キングストンビショップ村の住民達からは、呪われた伝説を持つ土地として、非常に恐れられていた。
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| キングストンビショップ村にある「ジプシーが丘」において、 マイケル・ロジャース(マイク)とフェニラ・グットマン(エリー)の二人は出会い、恋に落ちる。 <HarperCollinsPublishers 社から2008年に出ている アガサ・クリスティー作「終りなき夜に生れつく」のグラフィックノベル版 (→ 2020年10月18日付ブログで紹介済)から抜粋。> |
ある日、皆に恐れられている「ジプシーが丘」において、
(1)ドライバー等の職業を転々とするその日暮らしの風来坊であるマイケル・ロジャース(Michael Rogers - 通称:マイク(Mike))→ この物語の語り手
と
(2)米国の大富豪(石油王)の娘で、裕福な相続人であるフェニラ・グットマン(Fenella Guteman - 通称:エリー(Ellie))
は出会い、会った瞬間に、若い二人は恋に落ちた。
そして、「ジプシーが丘」こそ、自分達の生活のスタート地点として相応しいと考えたのである。
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| マイクとエリーの二人は、 キングストンビショップ村に住む占い師の老女エスター・リーから 「ジプシーが丘には近づいてはならない。」と警告を受けるが、無視してしまう。 <HarperCollinsPublishers 社から2008年に出ている アガサ・クリスティー作「終りなき夜に生れつく」のグラフィックノベル版から抜粋。> |
マイクとエリーの二人は、幸いにも、スカンディナヴィア出身で、エリーの世話係であるグレタ・アンダーセン(Greta Andersen)の助けを得て、短い交際期間を経た後、お互いの身分の違いを乗り越え、こっそりと結婚式を挙げた。
マイクとエリーの二人は、「ジプシーが丘」一帯の土地を購入すると、マイクがドライバーとして働いていた頃に知り合った芸術家気質の著名な建築家であるルドルフ・サントニックス(Rudolf Santonix)に対して、荒れた屋敷を取り壊した跡地に二人の夢の邸宅を建ててもらうよう、依頼すると、欧州大陸への新婚旅行へと旅立った。
二人は、キングストンビショップ村に住む占い師の老女エスター・リー(Esther Lee)から、「ジプシーが丘には近づいてはならない。」と強く警告を受けていたが、それを無視してしまったのである。
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| マイクとエリーの二人は、知り合いの建築家であるルドルフ・サントニックスに依頼して、 「ジプシーが丘」に自分達の夢の邸宅を建ててもらった。 <HarperCollinsPublishers 社から2008年に出ている アガサ・クリスティー作「終りなき夜に生れつく」のグラフィックノベル版から抜粋。> |
不治の病を患っていて、余命いくばくもないルドルフであったが、マイクとエリーの期待に答えて、二人の夢の邸宅を無事に建て終えた。
新婚旅行から英国へと戻って来たマイクとエリーの二人は、「ジプシー丘」の夢の邸宅に住み始めるが、老女エスター・リーによる警告通り、二人の夢は悪夢へと変わるのであった。
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| 何者かが、マイクとエリーの二人を「ジプシーが丘」から立ち去らせようとしていた。 <HarperCollinsPublishers 社から2008年に出ている アガサ・クリスティー作「終りなき夜に生れつく」のグラフィックノベル版から抜粋。> |
そして、衝撃のラストが待ち構えている。
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| ある悲劇が発生する9月17日の朝の場面 - 画面左側から、グレタ・アンダーセン、マイク、そして、エリー。 <HarperCollinsPublishers 社から2008年に出ている アガサ・クリスティー作「終りなき夜に生れつく」のグラフィックノベル版から抜粋。> |








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