2026年4月1日水曜日

ロンドン ケンブリッジストリート114番地(114 Cambridge Street)

挿絵入り文芸誌「イエローブック」を創刊して、同誌の美術担当編集主任となり、

経済的に余裕ができたオーブリー・ビアズリーが1894年に購入した

ケンブリッジストリート114番地の建物正面(その1)

<筆者撮影>


アイルランド出身の詩人 / 作家 / 劇作家で、シャーロック・ホームズシリーズの作者サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)の友人でもあったオスカー・フィンガル・オフラハティ・ウィルス・ワイルド(Oscar Fingal O’Flahertie Wills Wilde:1854年ー1900年)による一幕物の悲劇である戯曲「サロメ(Salome → 2026年3月11日 / 3月12日付ブログで紹介済)」は、1891年にフランス語で執筆されて、1893年にパリで出版された。

同戯曲の英訳版は、1894年に出版されているが、当時、オスカー・ワイルドの同性の恋人だった第9代クイーンズベリー侯爵ジョン・ショルト・ダグラス(John Sholto Douglas, 9th Marquess of Queensberry:1844年ー1900年)の三男で、作家 / 詩人 / 翻訳家のアルフレッド・ブルース・ダグラス卿(Lord Alfred Bruce Douglas:1870年ー1945年)が英訳を行ったものの、出来が悪かったため、オスカー・ワイルド自身が、その英訳を修正している。

同戯曲の英訳版には、英国のイラストレーター / 詩人 / 小説家であるオーブリー・ヴィンセント・ビアズリー(Aubrey Vincent Beardsley:1872年ー1898年)による挿画が使用されている。


オスカー・ワイルド作戯曲「サロメ」の英訳版に付されている
オードリー・ビアズリーによる挿画


オーブリー・ビアズリーは、1894年に、米国の作家であるヘンリー・ハーランド(Henry Harland:1861年ー1905年)と一緒に、挿絵入り文芸誌「イエローブック(The Yellow Book)」を創刊して、同誌の美術担当編集主任となった。


テイト・ブリテン美術館(Tate Britain
→ 2018年2月18日付ブログで紹介済)
で販売されている
オーブリー・ヴィンセント・ビアズリー作
「Cover Design for 'The Yellow Book' Volume 1」
(1894年 / ink on paper / 26 cm x 21.6 cm)-
「イエローブック(The Yellow Book)」とは、
オーブリー・ヴィンセント・ビアズリーが1894年に創刊した挿絵入りの文芸誌で、
彼は同誌の美術担当編集主任を務めている。


経済的に余裕ができたオーブリー・ビアズリーは、同年、現在のシティー・オブ・ウェストミンスター区(City of Westminster)ピムリコ地区(Pimlico)内にあるケンブリッジストリート114番地(114 Cambridge Street)を購入して、1歳上の姉メイベル・ビアズリー(Mable Beardsley:1871年ー1916年)と同居。



この建物は、ビアズリー一家が1888年にイングランド南部のサセックス州(Sussex)ブライトン(Brighton)からロンドンに移った際に住んだケンブリッジストリート32番地(32 Cambridge Street → 2026年3月26日付ブログで紹介済)と同じ通り沿いに所在している。


挿絵入り文芸誌「イエローブック」を創刊して、同誌の美術担当編集主任となり、

経済的に余裕ができたオーブリー・ビアズリーが1894年に購入した

ケンブリッジストリート114番地の建物正面(その2)

<筆者撮影>


ケンブリッジストリート114番地は、地下鉄ヴィクトリアライン(Victoria Line)が停まる地下鉄ピムリコ駅(Pimlico Tube Station)とヴィクトリア駅(Victoria Station → 2015年6月13日付ブログで紹介済)の間に所在している。

ケンブリッジストリート(Cambridge Street)の南側は、地下鉄ピムリコ駅から西へ延びるルプスストリート(Lupus Street)から始まり、北西に延びて、その北側は、ヴィクトリア駅の東側を走るヒューストリート(Hugh Street)にぶつかって終わっている。

ヒューストリートの北側は、ヴィクトリア駅から南側に延びる線路となっている。


「Nicholson - Super Scale - London Atlas」から
ピムリコ地区の地図を抜粋。


ケンブリッジストリート114番地の建物は、北側のサセックスストリート(Sussex Street)と南側のグロースターストリート(Gloucester Street)に挟まれたケンブリッジストリートの西側に建っている。

ケンブリッジストリートを挟んで、ケンブリッジストリート114番地の建物の反対側には、英国国教会のセントゲイブリエル教会(St. Gabriel’s Church)が建っている。


ケンブリッジストリートの南側から
セントゲイブリエル教会を見たところ
<筆者撮影>

セントゲイブリエル教会を下から見上げたところ
<筆者撮影>


ケンブリッジストリート32番地とケンブリッジストリート114番地は、200ー300 m 程離れており、ケンブリッジストリート114番地の方が、ヴィクトリア駅からやや遠くなっているが、生活環境としては、こちらの方がかなり上だと思われる。


ケンブリッジストリート114番地の建物入口

<筆者撮影>


ケンブリッジストリート114番地の建物入口横外壁には、

オーブリー・ビアズリーがここに住んでいたことを示すブループラークが掛けられている。

<筆者撮影>


ケンブリッジストリート114番地の建物の外壁には、オーブリー・ビアズリーがここに住んでいたことを示す London City Council のブループラークが掛けられている。

ブループラークは、一個人一つに限定されている関係上、ケンブリッジストリート32番地の建物の外壁には、ブループラークは掛けられていない。


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