英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より2022年に出ているジグソーパズル「フランケンシュタインの世界(The World of Frankenstein)」のイラスト内には、英国の小説家メアリー・ウルストンクラフト・ゴドウィン・シェリー(Mary Wollstonecraft Godwin Shelley:1797年ー1851年)が1818年1月に発表したゴシック小説「フランケンシュタイン、或いは、現代のプロメテウス(Frankenstein; or, the Modern Prometheus. → 2021年3月24日付ブログで紹介済)」の物語に関して、各場面が散りばめられているので、前回と同様に、順番に紹介していきたい。
<再び、ヴィクター・フランケンシュタインの話(Victor Frankenstein’s Narrative Resumed)>
今回は、「その1」となる。
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スコットランドのオークニー諸島の人里離れた小屋において、 ヴィクター・フランケンシュタインは、 怪物との約束通り、怪物の伴侶となる女性の怪物を創り出す作業に取り掛かった。 |
親友のヘンリー・クラーヴァル(Henry Clerval)に伴われ、英国に到着したヴィクター・フランケンシュタイン(Victor Frankenstein)は、暫くの間、ロンドンに滞在して、「怪物」との約束を果たすために、必要な情報を収集するとともに、英国の著名な科学者とも面談を行った。準備が整った後、彼は、ヘンリーと一緒に、スコットランドへと向かった。
2014年に米国の出版社 Dover Publications, Inc. から発刊された 「フランケンシュタイン」のグラフィックノベル版から抜粋 - ロンドンで必要な情報を収集するとともに、著名な科学者と面談した後、 ヴィクター・フランケンシュタインは、スコットランドへ向かい、 親友のヘンリー・クラーヴァルを本島に残して、 オークニー諸島へと渡った。 |
ヴィクター・フランケンシュタインは、ヘンリー・クラーヴァルを本島側で待つように伝えると、オークニー諸島(Orkney Islands)へと渡った。そして、彼は、人里離れた小屋において、必要な設備や機器等を設置すると、怪物の伴侶となる女性の怪物を創り出す作業に取り掛かったのである。
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怪物の数が増加していくことを非常に恐れたヴィクター・フランケンシュタインは、 怪物の伴侶となる女性の怪物を創り出す作業を取り止めると、 作業に必要な機器等を海へと投げ捨てた。 |
スコットランドのオークニー諸島において、怪物との約束通り、怪物の伴侶となる女性の怪物を創り出す作業に取り掛かったヴィクター・フランケンシュタインであったが、怪物が伴侶を得ることにより、怪物の数が増加していくことを非常に恐れた。そこで、彼は、怪物の伴侶となる女性の怪物を創り出す作業を取り止めると、作業に必要な機器等を海へと投げ捨てるのであった。その結果、彼は、怪物の更なる怨みを買うことになった。
2014年に米国の出版社 Dover Publications, Inc. から発刊された 「フランケンシュタイン」のグラフィックノベル版から抜粋 - 怪物の数が増加していくことに恐怖したヴィクター・フランケンシュタインは、 作業を取り止めると、 ほぼ完成していた女性の怪物を破壊するのであった。 |
自分の伴侶となる女性の怪物を破壊された怪物は、 自分の創造主であるヴィクター・フランケンシュタインへの復讐のため、 本島で待つヴィクターの親友であるヘンリー・クラーヴァルを殺害する。 |
本島へと戻ったヴィクター・フランケンシュタインは、親友のヘンリー・クラーヴァルが殺害されたことを知る。彼は、怪物が、復讐のために、ヘンリーを殺害したことを直ぐに確信した。ところが、彼自身が、ヘンリーを殺害した犯人であると間違えられて、牢獄へと入れられてしまうのであった。
2014年に米国の出版社 Dover Publications, Inc. から発刊された 「フランケンシュタイン」のグラフィックノベル版から抜粋 - 怪物の伴侶となる女性の怪物を破壊した後、 本島へと戻ったヴィクター・フランケンシュタインは、 親友のヘンリー・クラーヴァルが殺されたことを知る。 怪物による復讐であることは、疑いようもなかった。 |
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