英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より2022年に出ているジグソーパズル「フランケンシュタインの世界(The World of Frankenstein)」のイラスト内には、英国の小説家メアリー・ウルストンクラフト・ゴドウィン・シェリー(Mary Wollstonecraft Godwin Shelley:1797年ー1851年)が1818年1月に発表したゴシック小説「フランケンシュタイン、或いは、現代のプロメテウス(Frankenstein; or, the Modern Prometheus. → 2021年3月24日付ブログで紹介済)」の物語に関して、各場面が散りばめられているので、前回と同様に、順番に紹介していきたい。
<怪物の話(The Creature’s Narrative)>
今回は、「その2」となる。
(12)
ヴィクター・フランケンシュタイン(Victor Frankenstein)が創り出した怪物は、 落ちていた小型鞄の中に入っていた本を見つけ、 読み書きを習得していった。 |
森の中へ逃げ込み、、森の奥深くで、掘っ立て小屋へと辿り着いた「怪物(Creature)」は、壁の板の隙間から、その掘っ立て小屋で暮らす年老いた盲目の父親を家長とするド・レーシー(De Lacey)一家の様子を窺い、彼らの会話から、「神の業(Godlike science)」である言語を次第に習得していく。また、落ちていた小型鞄の中に入っていた本を使って、読み書きを覚えていったのである。
2014年に米国の出版社 Dover Publications, Inc. から発刊された 「フランケンシュタイン」のグラフィックノベル版から抜粋 - ヴィクター・フランケンシュタインの研究室から逃げ出した怪物は、 壁の板の隙間から窺いながら、 森の中に建つ掘っ建て小屋に暮らす一家の話を聞いて、人間の言語を覚えていった。 |
小川の水面に映った自分の外見の醜さを見て、 怪物は、愕然となり、疎外感を改めて感じるのであった。 |
2014年に米国の出版社 Dover Publications, Inc. から発刊された 「フランケンシュタイン」のグラフィックノベル版から抜粋 - ヴィクター・フランケンシュタインの研究室から逃げ出した 怪物は、森の中で、小果実を食べたり、小川の水を飲んだりしたが、 水面に映る自分の姿を見て、 創造主であるヴィクター・フランケンシュタインへの憎悪を強くした。 |
自分の外見の醜さ故に、自分を迫害する掘っ建て小屋の一家に対して、 怪物は、怒り立って、小屋を火達磨にしてしまう。 |
掘っ立て小屋内に年老いた盲目の父親だけになったことを確認した怪物は、旅行者を装って、彼を訪ねると、彼との会話を楽しんだ。怪物と年老いた盲目の父親の会話は数時間にも及び、その間に、父親の子供達が掘っ立て小屋へと戻って来てしまった。
外見の醜さ故に、父親の子供達は、怪物を掘っ立て小屋から追い出そうとしたし。父親の子供達に忌み嫌われた怪物は、怒りに駆られて、掘っ立て小屋に火を放ってしまう。
2014年に米国の出版社 Dover Publications, Inc. から発刊された 「フランケンシュタイン」のグラフィックノベル版から抜粋 - 盲目の年老いた父親との会話を楽しんだ怪物であったが、 彼の子供達が戻って来て、怪物の外見に恐怖し、 怪物を小屋から追い出してしまった。 |
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