2023年4月11日火曜日

拳銃を持ったシャーロック・ホームズ - その4

サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年-1930年)が執筆したシャーロック・ホームズシリーズにおいて、拳銃を持ったシャーロック・ホームズの挿絵につき、紹介したい。

また、ホームズに加えて、ジョン・H・ワトスンや他の登場人物が拳銃を持った挿絵も掲載する。


今回は、ホームズシリーズの第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes)」に収録されている挿絵について、紹介する。

挿絵を担当しているのは、挿絵画家であるシドニー・エドワード・パジェット(Sidney Edward Paget:1860年ー1908年)である。


(7)「空き家の冒険(The Empty House → 2022年5月27日 / 7月1日 / 7月10日 / 7月17日 / 7月24日 / 7月29日 / 8月3日 / 8月6日付ブログで紹介済)」


英国で出版された「ストランドマガジン」
1903年10月号に掲載された挿絵 -
ベイカーストリート221B(221B Baker Street → 
2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)の向かい側に建つ
カムデンハウス(Camden House)から、
ロンドンに帰還したシャーロック・ホームズを狙撃しようと、
「犯罪界のナポレオン(Napoleon of crime)」と呼ばれた
ジェイムズ・モリアーティー教授(Professor James Moriarty)の部下で、
彼の右腕でもある
セバスチャン・モラン大佐(Colonel Sebastian Moran)が
カムデンハウスへとやって来た。
ジョン・H・ワトスンの目には、
セバスチャン・モラン大佐が手に持っているものが、
杖(stick)のように見えたが、
実際には、空気銃(air-gun)だった。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット

(1860年 - 1908年)


「空き家の冒険」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、25番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1903年10月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー(Collier’s Weekly)」の1903年9月26日号に掲載された。

同作品は、1905年に発行されたホームズシリーズの第3短編集である「シャーロック・ホームズの帰還」に収録されている。


英国で出版された「ストランドマガジン」
1903年10月号に掲載された挿絵 -
ロンドンに帰還したシャーロック・ホームズは、
セバスチャン・モラン大佐を捕まえようと格闘するものの、
非常に苦戦しているホームズのために、
ジョン・H・ワトスンが救援に入った。
画面手前左側の人物がホームズで、
画面手前右側の人物がセバスチャン・モラン大佐、
そして、画面奥の人物がワトスン。
ホームズを助けるために、
ワトスンは、回転式連発拳銃を逆に持って、
セバスチャン・モラン大佐に対して、打撃を与えようとしている。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット

(1860年 - 1908年)


(8)「踊る人形(The Dancing Men)」


英国で出版された「ストランドマガジン」
1903年12月号に掲載された挿絵 -
シャーロック・ホームズが解読した暗号を利用した手紙で誘き出された
犯人のエイブ・スレイニー(Abe Slaney)の頭に、
ホームズが拳銃を突き付けると同時に、
ノーフォーク警察(Norfolk Constablary)の
マーティン警部(Inspector Martin)が手錠を掛けた。
画面左側から、ジョン・H・ワトスン、ホームズ、
犯人のエイブ・スレイニー、そして、マーティン警部。
挿絵:シドニー・エドワード・パジェット

(1860年 - 1908年)

「踊る人形」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、27番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1903年12月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー」の1903年12月5日号に掲載された。

同作品は、ホームズシリーズの第3短編集である「シャーロック・ホームズの帰還」(1905年)に収録されている。


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