2023年6月23日金曜日

アガサ・クリスティー作「牧師館の殺人」<英国 TV ドラマ版>(The Murder at the Vicarage by Agatha Christie )- その1

筆者が購入した「アガサ・クリスティー マープル 2023年カレンダー」から抜粋


アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)作「牧師館の殺人(The Murder at the Vicarage → 2022年10月30日 / 10月31日 / 11月26日付ブログで紹介済)」(1930年)の TV ドラマ版が、英国の TV 会社 ITV 社による制作の下、「Agatha Christie’s Miss Marple」の第2話(第1シリーズ)として、2004年に放映されている。英国の女優であるジェラルディン・マクイーワン(Geraldine McEwan:1932年ー2015年)が、ミス・ジェイン・マープルを演じている。


ミス・マープルシリーズの長編第1作目は、「牧師館の殺人」であるが、長編第2作目に該る「書斎の死体(The Body in the Library → 2022年11月22日付ブログで紹介済)」(1942年)の方が先に TV ドラマ版として制作され、第1話(第1シリーズ → 2023年6月10日 / 6月14日 / 6月22日付ブログで紹介済)として放映されている。



英国 TV ドラマ版における主な登場人物(ミス・マープルを除く)と出演者は、以下の通り。


<事件の関係者>

(1)レナード・クレメント(Leonard Clement - セントメアリーミード村(St. Mary Mead)の牧師):Tim McInnerny

(2)グリゼルダ・クレメント(Griselda Clement - レナード・クレメントの妻):Rachel Sterling

(3)デニス・クレメント(Dennis Clement - レナード・クレメントの甥):Julian Morris

(4)ロナルド・ホーズ(Ronald Haws - 牧師補):Mark Gatiss

(5)メアリー・ヒル(Mary Hill - 牧師館の女中):Siobhan Hayes

(6)ルシアス・プロセロウ大佐(Colonel Lucius Protheroe - 治安判事 / 教区委員):Derek Jacob

(7)アン・プロセロウ(Anne Protheroe - ルシアス・プロセロウ大佐の後妻):Janet McTeer

(8)レティス・プロセロウ(Lettice Protheroe - ルシアス・プロセロウ大佐の娘で、アン・プロセロウの義理の娘):Christina Cole

(9)ヘイドック医師(Dr. Haydock - セントメアリーミード村の医師)

(10)アマンダ・ハートネル(Miss Amanda Hartnell - セントメアリーミード村に住む独身女性):Angela Pleasence

(11)マーサ・プライス=リドリー(Mrs. Martha Price-Ridley - セントメアリーミード村に住む未亡人):Miriam Margolyes

(12)シルヴィア・レスター(Sylvia Lester - 最近、セントメアリーミード村に引っ越して来たばかりの謎めいた婦人):Jane asher

(13)ローレンス・レディング(Laurence Redding - 画家):Jason Flemyng

(14)オーグスティン・デュフォス(Ausgustin Dufosse - ルシアス・プロセロウ大佐の屋敷に滞在して、建築や室内装飾等を調査するフランス人):Herbert Lom

(15)ヘレン・デュフォス(Helene Dufosse - オーグスティン・デュフォスの孫娘):Emily Bruni

(16)フランク・タラント(Frank Tarrant - 治安判事を務めるルシアス・プロセロウ大佐の厄介に度々なっている人物):Paul Hawkyard

(17)タラント夫人(Mrs. Tarrant - フランク・タラントの母親):Ruth Sheen


<警察関係者>

(18)スラック警部(Inspector Slack - セントメアリーミード村を管轄する警察の警部):Stephen Tompkinson



アガサ・クリスティーの原作に比べると、英国 TV ドラマ版における登場人物には、以下の違いが見受けられる。


*原作の場合、デニス・クレメントは、10代の少年で、確か、彼とレティス・プロセロウの関係性については、特に言及されていないが、英国 TV ドラマ版の場合、デニス・クレメントは、バイク好きで、ローレンス・レディングが水着姿のレティス・プロセロウを描くのを非常に気にかけたり、また、彼女とテニスを楽しむ等、彼女に対して、好意を抱いている様子が追加されている。


*原作の場合、牧師館の女中の名前は、メアリー・アダムズ(Mary Adams)になっているが、英国 TV ドラマ版の場合、メアリー・ヒルと言う名前に変更されている。彼女の料理の腕があまり良くないと言う設定は、原作と英国 TV ドラマ版を共通して、同じである。


*原作の場合、密猟のため、治安判事を務めるルシアス・プロセロウ大佐の厄介に度々なっている人物の名前は、ビル・アーチャー(Bill Archer)であるが、英国 TV ドラマ版の場合、フランク・タラントに変更されており、牧師館のメイドであるメアリー・ヒルの恋人と言う設定になっている。また、彼の母親であるタラント夫人も登場する。


*原作の場合、セントメアリーミード村の住民として、他に、キャロライン・ウェザビー(Miss Caroline Wetherby)と言う独身女性も登場するが、英国 TV ドラマ版の場合、割愛されている。


*原作の場合、最近、セントメアリーミード村に引っ越して来たばかりの謎めいた婦人の名前は、エステル・レストレンジ夫人(Mrs. Estelle Lestrange)になっているが、英国 TV ドラマ版の場合、シルヴィア・レスターと言う名前に変更されている。


*原作の場合、ルシアス・プロセロウ大佐の所有地において、考古学の発掘調査を行うストーン博士(Dr. Stone)と彼の若い助手であるグラディス・クラム(Miss Gladys Cram)が登場するが、英国 TV ドラマ版の場合、彼らは登場せず、代わりに、ルシアス・プロセロウ大佐の屋敷に滞在して、建築や室内装飾等を調査する人物として、フランス人のオーグスティン・デュフォス(祖父)とヘレン・デュフォス(孫娘)が代わりに登場している。


*原作の場合、警察関係者として、メルチェット大佐(Colonel Melchett - セントメアリーミード村を管轄する警察の本部長(Chief Constable))も登場するが、英国 TV ドラマ版の場合、メルチェット大佐は登場しない。


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