2026年10月20日火曜日

エセル・リナ・ホワイト作「消えた女性」<小説版>(The Lady Vanishes by Ethel Lina White )- その1

2024年に英国の Pushkin Press 社から出版された
エセル・リナ・ホワイト作「消えた女性」のペーパーバック版の表紙
(Cover design by Jo Walker / Photo by SSPL + Getty Images /
Photo by Found Image Holdings + Corbis via Getty Images) 


英国ウェールズ地方(Wales)モンマスシャー(Monmouthshire)生まれの女性推理作家で、1930ー1940年代を代表する推理作家の一人と言われているエセル・リナ・ホワイト(Ethel Lina White:1876年ー1944年)が1933年に発表した長編第6作目に該る「誰かが見ている(Some Must Watch → 2020年6月7日付ブログで紹介済)」は、英国の出版社であるプーシキンプレス社(Pushkin Press)から、「螺旋階段(The Spiral Staircase → 2026年10月9日 / 10月19日付ブログで紹介済)」と言うタイトルで、2025年に出版されている。

本作品は、彼女の代表作の一つで、ドイツ人のロバート・シオドマク監督(Robert Siodmak:1900年ー1973年)により、1946年に「螺旋階段(The Spiral Staircase)」と言うタイトルで、米国で映画化されている。

2025年にプーシキンプレス社から出た版は、ロバート・シオドマク監督により映画化された際のタイトルに準拠している。


エセル・リナ・ホワイトが1936年に発表した長編第9作目に該る「車輪の空転(The Wheel Spins)」が、英国の出版社であるプーシキンプレス社(Pushkin Press)から、「消えた女性(The Lady Vanishes)」と言うタイトルで、2024年に出版されているので、今回、紹介したい。

本作品も、彼女の代表作の一つで、英国人で、「サイコ」、「鳥」や「レベッカ」等で有名なアルフレッド・ジョーゼフ・ヒッチコック監督(Alfred Joseph Hitchcock:1899年ー1980年)がにより、1938年に「バルカン超特急(The Lady Vanishes)」と言うタイトルで、英国で映画化されている。

2024年にプーシキンプレス社から出た版は、アルフレッド・ヒッチコック監督により映画化された際のタイトルに準拠している。


「消えた女性」の場合、社交界の名士(名花)であるアイリス・カー(Iris Carr)が、欧州大陸で夏の休暇を過ごした後、アドリア海に臨むイタリア北東部の港市トリエステ(Trieste)から英国へ戻るところから、物語が始まる。


駅のプラットフォームにおいて、2人の男性が裁判の証人のことで議論しているのを見ていたアイリス・カーは、突然、気を失ってしまう。

暫くして気が付くと、彼女は、待合室のベンチで横になっていた。スーツケースと帽子は近くにあったが、お金、切符やパスポート等が入った鞄が手元になかった。

周囲で見守っていたポーターが、彼女に鞄を手渡す。幸いにして、鞄の中に、お金、切符やパスポート等は入っていた。ホテルの領収書も、一緒に入っていた。


アイリス・カーは、鞄の中から取り出した切符をポーターに見せると、ポーターは、彼女の手をとり、プラットフォームへ向かって、 駆け出す。

そして、ポーターは、 動き出した列車の一番近い車輌のドアを開けると、アイリス・カーのスーツケースを車輌内へ放り込んだ後、乗客の女性の手助けを得て、アイリス・カーもなんとか車輌に無事乗せることができた。


アイリス・カーがなんとか列車に乗ることを手助けした乗客の女性は、英国人の教師(English governess)であるウィニフレッド・フォイ(Winifred Foy - 愛称:ウィニー(Winnie))で、休暇のため、英国へと戻る途中だった。

ウィニフレッド・フォイは、落ち着いたアイリス・カーを、食堂車でのお茶へと誘う。


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