2026年10月13日火曜日

コナン・ドイル作「シャーロック・ホームズの冒険」<グラフィックノベル版>(The Adventures of Sherlock Holmes by Conan Doyle )- その6

2024年に英国の Guild of Master Craftsman Publishing Ltd. から
Button Books シリーズの1冊として、英訳版が刊行されている
Noh Yi-jeong 作「シャーロック・ホームズの冒険」に収録されている
「六つのナポレオン像」から抜粋(その1)

韓国(South Korea)のイラストレーターである Noh Yi-jeong により制作の上、2022年に韓国の Blue Rabbit Publishing Co, Ltd. から Manga Classic Literature シリーズの1冊として出版された後、2024年に英国の Guild of Master Craftsman Publishing Ltd. から Button Books シリーズの1冊として、英訳版が刊行されているサー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)作「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」のグラフィックノベル版に収録されている短編5作のうち、4番目の作品は、「六つのナポレオン像(The Six Napoleons)」である。

「六つのナポレオン像」は、シャーロック・ホームズシリーズの短編小説56作のうち、32番目に発表された作品で、英国の「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1904年5月号に、また、米国の「コリアーズ ウィークリー(Collier's Weekly)」の1904年4月30日号に掲載された後、1905年発行の第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes)」に収録されている。

グラフィックノベル版に収録されている短編5作のうち、「ボヘミアの醜聞(A Scandal in Bohemia → 2026年1月19日付ブログで紹介済)」、「赤毛組合(The Red-Headed League → 2024年1月24日付ブログで紹介済)」、「まだらの紐(The Speckled Band  → 2026年10月10日付ブログで紹介済)」および「ぶな屋敷(The Copper Beeches)」の4作については、1892年発行の第1短編集「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」に収録されているので、当グラフィックノベル版に入っていても不思議ではないが、第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還」に収録されている「六つのナポレオン像」が残りの1作に選ばれたのは、特別だと言える。

「ボヘミアの醜聞」の場合、「アイリーン・アドラー(Irene Adler)」が、「まだらの紐」の場合、「ヘレン・ストーナー(Helen Stoner)」が、そして、「ぶな屋敷」の場合、「ヴァイオレット・ハンター(Violet Hunter)」が、物語において、女性が重要な役割を果たすので、それぞれの間に、質屋(pawnbroker)のジェイベス・ウィルスン(Jabez Wilson)とスコットランドヤードのレストレイド警部(Inspector Lestrade)と言う2人の男性を入れて、全体のバランスをとっているのかもしれない。


シャーロック・ホームズ生還100周年記念切手「六つのナポレオン像」が添付された絵葉書


「六つのナポレオン像」は、ある夜、スコットランドヤードのレストレイド警部がベイカーストリート221B(221B Baker Street → 2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)のシャーロック・ホームズの元を訪れるところから、物語が始まる。


最近、ロンドンの街中で何者かが画廊や住居等に押し入って、ナポレオンの石膏胸像を壊してまわっていたのだ。そのため、レストレイド警部はホームズのところへ相談に来たのである。

最初の事件は、4日前にモース・ハドソン氏(Mr. Morse Hudson)がテムズ河(River Thames)の南側にあるケニントンロード(Kennington Road → 2016年6月11日付ブログで紹介済)で経営している画廊で、そして、2番目の事件は、昨夜、バーニコット博士(Dr. Barnicot)の住まい(ケニントンロード)と診療所(ロウワーブリクストンロード(Lower Brixton Road → 2017年7月30日付ブログで紹介済))で発生していた。

続いて、3番目の事件がケンジントン地区(Kensington)のピットストリート131番地(131 Pitt Street → 2016年6月18日付ブログで紹介済)にあるセントラル通信社(Central Press Syndicate)の新聞記者ホーレス・ハーカー氏(Mr. Horace Harker)の自宅で起きたのであった。4体目の石膏胸像が狙われた上に、今回は殺人事件にまで発展したのだ。


ステップニー地区(Stepney)のチャーチストリート(Church Street→2016年7月16日付ブログで紹介済)にあるゲルダー社(Gelder and Co.)を訪れたホームズとジョン・H・ワトスンは、ナポレオンの石膏胸像が全部で6体制作され、3体がケニントンロードのモース・ハドソン氏の画廊へ、そして、残りの3体はケンジントンハイストリート(Kensington High Street → 2016年7月9日付ブログで紹介済)のハーディングブラザーズ(Harding Brothers)の店へ送られたことを聞き出す。モース・ハドソン氏の画廊へ送られた3体は、全て何者かによって壊されたため、ホームズとワトスンはハーディングブラザーズの店へ出向き、ホーレス・ハーカー氏が購入した1体を除く残りの2体の行方について尋ねたのであった。


ステップニー地区にあるゲルダー社が制作した6体のナポレオン像のうち、4体までが謎の侵入者によって粉々に破壊されてしまう。

残った2体の所有者の一人であるチジック(Chiswick → 2016年7月23日付ブログで紹介済)のラバーナム荘(Laburnum Villa)に住むジョサイア・ブラウン氏(Mr. Josiah Brown)宅近くに張り込んでいたホームズ、ワトスンとレストレイド警部の三人は、同宅から石膏鏡像を盗んで出て来た犯人を取り押さえることに成功する。ただし、組み合う最中に、胸像は粉々に砕けてしまった。

翌日、残りの1体の所有者であるレディング(Reading)に住むサンドフォード氏(Mr. Sandeford)から10ポンドという高額で石膏胸像を買い取ったホームズは、サンドフォード氏を帰した後、ワトスンとレストレイド警部の目の前で、テーブルの上に置いた胸像に対して、狩猟用鞭で鋭い一撃を加える。すると、そこには・・・


シャーロック・ホームズ生還100周年記念切手
「六つのナポレオン像」のアップ写真 -
画面右側から、シャーロック・ホームズ、
スコットランドヤードのレストレイド警部、
そして、ジョン・H・ワトスンが描かれている。


(1)「壊された ナポレオンの石膏胸像(The smashed bust)」(14ページ)


2024年に英国の Guild of Master Craftsman Publishing Ltd. から
Button Books シリーズの1冊として、英訳版が刊行されている
Noh Yi-jeong 作「シャーロック・ホームズの冒険」に収録されている
「六つのナポレオン像」から抜粋(その2)


ある夜、スコットランドヤードのレストレイド警部がベイカーストリート221B のホームズの元を訪れる冒頭から、ケンジントン地区のピットストリート131番地にあるセントラル通信社の新聞記者ホーレス・ハーカー氏の自宅において、4体目の石膏胸像が狙われた上に、殺人事件が起きたところまでが描かれている。


(2)「シャーロック・ホームズによる調査(Sherlock Holmes investigates)」(20ページ)


2024年に英国の Guild of Master Craftsman Publishing Ltd. から
Button Books シリーズの1冊として、英訳版が刊行されている
Noh Yi-jeong 作「シャーロック・ホームズの冒険」に収録されている
「六つのナポレオン像」から抜粋(その3)


ホームズとワトスンの2人がケニントンロードのモース・ハドソン氏の画廊を訪れるところから、物語の最後までが描かれている。


2024年に英国の Guild of Master Craftsman Publishing Ltd. から
Button Books シリーズの1冊として、英訳版が刊行されている
Noh Yi-jeong 作「シャーロック・ホームズの冒険」に収録されている
「六つのナポレオン像」から抜粋(その4)


イケメンのホームズ / ワトスンや彼らの年齢設定等については、読者によって好みが分かれると思われるが、「ボヘミアの醜聞」、「赤毛組合」や「まだらの紐」と同様に、34ページの中に、物語がうまくまとめられている。


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