2023年11月27日月曜日

カナレット(Canaletto)- その2

ヴェネツィア共和国の景観画家 / 版画家である
ジョヴァンニ・アントーニオ・カナレット(Giovanni antonio Canaletto:1697年ー1768年)作
「Venice: the Bacino di San Marco from San Giorgio Maggiore」(1735 - 1744) -
ロンドンのウォレスコレクション(Wallace Collection → 2014年6月15日付ブログで紹介済)で
筆者が購入した絵葉書から抜粋。


ヴェネツィア共和国(Republic of Venice)の景観画家 / 版画家であるカナレット(Canaletto)こと、ジョヴァンニ・アントーニオ・カナール(Giovanni Antonio Canal:1697年ー1768年)は、1697年、画家 / 劇場舞台背景制作者のベルナルド・カナール(Bernardo Canal:1664年ー1744年)の子として、ヴェネツィア(Venice)に出生すると、父親の下で見習いを始め、ローマにおいて、父親と一緒に、劇場舞台背景制作に携わった。

彼は、1719年にローマからヴェネツィアに戻って来た後、絵画の制作を開始した。


カナレットは、生地のヴェネツィアをパノラマ風に描き、写真のような絵画を数多く残した。

彼は、大商人で、ヴェネツィアにおける英国商人の代表でもあったジョーゼフ・スミス(Joseph Smith:1682年ー1770年)をパトロンとした。ジョーゼフ・スミスは、カナレット作品の収集家であるとともに、カナレット作品を他の英国人へ売る画商でもあった。ジョーゼフ・スミスは、1744年から1760年までの間、英国のヴェネツィア領事を務めている。


ヴェネツィア共和国の景観画家 / 版画家である
ジョヴァンニ・アントーニオ・カナレット(Giovanni antonio Canaletto:1697年ー1768年)作
「Venice: the Bacino di San Marco from the Canale della Giudecca」(1735 - 1744) -
ロンドンのウォレスコレクションで筆者が購入した絵葉書から抜粋。


カナレットは、1746年から1756年までの間、英国に滞在。特に、彼は、1749年から1752年までの間、ロンドンのソーホー地区(Soho)内にあるビークストリート41番地(41 Beak Street)に居住。

英国滞在中に、彼は、ロンドンの他に、ウォーリック城(Warwick Castle → 2023年8月28日 / 8月30日付ブログで紹介済)やアニック城(Alnwick Castle)等の風景作品を多く制作した。


カナレットの作品を収集したジョーゼフ・スミスは、自分のコレクションである絵画50点と素描140点以上を、1762年位、ハノーヴァー朝(House of Hanover)の第3代英国王であるジョージ3世(George III:1738年ー1820年 在位期間:1760年ー1820年)に対して、売却している。これにより、英国王室は、カナレット作品の最大の収集家となっている。


英国からヴェネツィアに戻ったカナレットは、1768年4月19日に没した。


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