2023年8月5日土曜日

ハーバート・ジェイムズ・ドレイパー(Herbert James Draper)

テイト・ブリテン美術館に展示されている
ハーバート・ジェイムズ・ドレイパー作「イカロスへの哀悼」
<筆者が撮影>


英国のヨーク(York)出身の作家で、フリーランスの編集者でもあるティム・メージャー(Tim Major)が2021年に発表した「シャーロック・ホームズ / 背中合わせの殺人(Sherlock Holmes / The Back to Front Murder)」において、National Gallery of British Art <テイト・ブリテン美術館(Tate Britain → 2018年2月18日付ブログで紹介済)>に展示されている絵画の一つとして、「a fallen Icarus」と言及された油絵の「イカロスへの哀悼(The Lament for Icarus)」(1898年)を描いた英国の古典主義の画家であるハーバート・ジェイムズ・ドレイパー(Herbert James Draper:1863年ー1920年)は、1863年11月26日、果物商であるジョン・ジェイムズ・ドレイパー(John James Draper)と彼の妻であるエマ(Emma)の息子として、ロンドンに出生。


ハーバート・ジェイムズ・ドレイパーは、トッテナム(Tottenham)のブルースキャッスル学校(Bruce Castle School)で教育を受けた後、ロンドンのセントジョンズウッド地区(St. John’s Wood)にあるセントジョンズウッド芸術学校(St. John’s Wood Art School)、そして、ロンドンのピカデリー地区(Piccadilly)にある王立芸術学校(Royal Academy School - 英国最古の美術学校)で芸術を学んだ。


1769年に開校した王立芸術院(Royal Academy of Arts)の250周年を記念して、
英国のロイヤルメール(Royal Mail)が2019年に発行した記念切手(その1)


1769年に開校した王立芸術院の250周年を記念して、
英国のロイヤルメールが2019年に発行した記念切手(その2)

1769年に開校した王立芸術院の250周年を記念して、
英国のロイヤルメールが2019年に発行した記念切手(その3)


1769年に開校した王立芸術院の250周年を記念して、
英国のロイヤルメールが2019年に発行した記念切手(その4)


1769年に開校した王立芸術院の250周年を記念して、
英国のロイヤルメールが2019年に発行した記念切手(その5)


1769年に開校した王立芸術院の250周年を記念して、
英国のロイヤルメールが2019年に発行した記念切手(その6)


彼は、1889年に王立芸術学校金賞(Royal Academy Gold Medal)と奨学金(Travelling Scholarship)を獲得して、1888年から1892年にかけて、ローマとパリに何度か留学した。


ハーバート・ジェイムズ・ドレイパーは、1891年にイダ・ウィリアムズ(Ida Williams)と結婚、娘のイヴォンヌ(Yvonne)が生まれた。

ローマとパリへの留学を終えた彼は、イラストレーターとして働き始める。


1890年代、ハーバート・ジェイムズ・ドレイパーは、ギリシア神話に題材を求め、1898年、イカロス(Icarus)をテーマにして、「イカロスへの哀悼(The Lament for Icarus)」を描いた。

「イカロスへの哀悼」は、制作年である1898年に、英国の彫刻家だったサー・フランシス・レガット・チャントリー(Sir Francis Leggatt Chantrey:1781年ー1841年)の遺言により、王立芸術院(Royal Academy of Arts)に寄付された財産で設立された財団(目的:毎年、英国内で制作された最も優れた絵画 / 彫刻を購入の上、国へ寄付)が購入して、テイト・ブリテン美術館へ寄贈している。

その後、1900年に開催されたパリ万国博覧会において、金賞を獲得。


ハーバート・ジェイムズ・ドレイパーは、1920年9月22日、ロンドンのセントジョンズウッド地区内のアビーロード(Abbey Road)にある自宅に置いて、動脈硬化症(arteriosclerosis)で亡くなった。享年56歳だった。


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