タペンスは、彼女に接触してきた エストニア・グラスウェア会社(Esthonia Glassware Co.)の社長である エドワード・ウィティントン(Edward Whittington)を訪ねた結果について、 トミーに報告した。 |
フランス人の作家であるフランソワ・リヴィエール(Francois Riviere:1949年ー)が構成を、そして、ベルギー出身のイラストレーターであるフランク・ルクレルク(Frank Leclercq:1967年ー)が作画を担当したアガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)作「秘密機関(The Secret Adversary)」(1922年)のグラフィックノベル版に登場する人物について、数回に分けて、紹介したい。
(1)トマス・ベレズフォード(Thomas Beresford - 愛称:トミー(Tommy))
タペンスと一緒に、「青年冒険家商会」を設立することに決めたトミーは、 タペンスに対して、他の人達が交わしていた会話の話題に上がっていたジェーン・フィンの名前を持ち出した。 |
(2)プルーデンス・カウリー(Prudence Cowley - 愛称:タペンス(Tuppence))
ジェーン・フィンのことを知っていると思われる マーガリート・ヴァンデマイヤー夫人(Mrs. Marguerite Vandemeyer)を調査するため、 タペンスは、正装の上、彼女が募集しているメイドの面接へと向かう。 |
友人の間で「タペンス」と言う愛称で通っているプルーデンス・カウリーは、昔馴染みのトマス・ベレズフォード(愛称:トミー)に、5年ぶりにロンドンで再会した。トミーは、第一次世界大戦大戦中に負傷して、除隊。一方、タペンスは、大戦中、ボランティアとして、ずーっと働いていたが、現在、2人共、戦後の就職難に悩まされていた。
久々の再会を果たしたトミーとタペンスは、「青年冒険家商会(The Young Adventurers, Ltd.)」を設立して、二人で報酬を獲得するために、活動を始める。
トミーとタペンスは、シリーズ第1作目に該る長編「秘密機関」(1922年)を皮切りに、「おしどり探偵」として、少ないながらも、
・短編集「おしどり探偵(Partners in Crime)」(1929年)
・長編「NかMか(N or M ?)」(1941年)
・長編「親指のうずき(By the Pricking of My Thumbs)」(1968年)
・長編「運命の裏木戸(Postern of Fate)」(1973年)
において、活躍する。
(3)ジェーン・フィン(Jane Finn)
「ルシタニア号」に乗船していたジェーン・フィンは、 米国の諜報員から非常に重要な機密書類を託される。 |
18歳の米国人女性で、1915年5月7日、ドイツ軍の潜水艦が放った魚雷2発を受けて、沈没した「ルシタニア号(Lusitania)」から行方不明になった。
彼女は、救命ボートに乗り込む直前に、ある男性(米国の諜報員)から「この戦争において、連合国側の運命を左右する非常に重要な機密書類」を託されており、この書類の捜索と争奪戦が、「秘密機関」における主要テーマとなっている。
(4)ジュリアス・P・ハーシャイマー(Julius P. Hersheimmer)
米国人の富豪で、ジェーン・フィンの行方を探している30台前半の男性。
トミーとタペンスの2人は、リッツホテルにおいて、 ジェーン・フィンの行方を探している米国人の富豪である ジュリアス・P・ハーシャイマーと面談する。 |
0 件のコメント:
コメントを投稿