日本の出版社である扶桑社から、1996年3月に 扶桑社ミステリーシリーズとして刊行されている エドワード・B・ハナ作「ホワイトチャペルの恐怖」の 文庫版(上巻)の表紙 <カバーデザイン> 辰巳 四郎 |
スコットランドのダンディー(Dundee)出身の学者 / 作家であるロバート・J・ハリス(Robert. J. Harris:1955年ー)作「深紅色の研究」(A Study in Crimson → 2024年5月6日 / 5月12日 / 5月16日付ブログで紹介済)の場合、第二次世界大戦(1939年ー1945年)中のロンドンを舞台にして、「切り裂きジャック(Jack the Ripper)」の再来と思われる「血まみれジャック(Crimson Jack)」による連続殺人事件に対して、シャーロック・ホームズとジョン・H・ワトスンの2人が挑んでいる。
日本の出版社である扶桑社から、1996年3月に 扶桑社ミステリーシリーズとして刊行されている エドワード・B・ハナ作「ホワイトチャペルの恐怖」の 文庫版(上巻)の裏表紙 <カバーデザイン> 辰巳 四郎 |
2014年4月20日付ブログで紹介した米国の作家であるエドワード・B・ハナ(Edward B. Hanna:1935年ー)作「ホワイトチャペルの恐怖(The Whitechapel Horrors)」(1992年)の場合、ヴィクトリア朝時代のロンドンを舞台にして、ホワイトチャペル地区(Whitechapel)内で発生した「切り裂きジャック」による残虐な連続殺人事件に対して、ホームズとワトスンがその謎を挑んだ。
日本の出版社である扶桑社から、1996年3月に 扶桑社ミステリーシリーズとして刊行されている エドワード・B・ハナ作「ホワイトチャペルの恐怖」の 文庫版(下巻)の表紙 <カバーデザイン> 辰巳 四郎 |
1992年に発表されたエドワード・B・ハナ作「ホワイトチャペルの恐怖」は、日本の翻訳家である日暮雅通(ひぐらし まさみち:1954年ー)により翻訳されて、日本の出版社である扶桑社から、扶桑社ミステリーシリーズとして、1996年に上下巻で刊行されている。
エドワード・B・ハナは、30年以上にわたって、放送ジャーナリストとして活躍しており、シャーロック・ホームズの研究家でもある。
また、日暮雅通は、日本推理作家協会会員、日本 SF 作家クラブ会員や日本文藝家協会会員であり、日本シャーロック・ホームズクラブ会員でもあるので、エドワード・B・ハナ作「ホワイトチャペルの恐怖」の翻訳について、白羽の矢が立ったものと思われる。
日本の出版社である扶桑社から、1996年3月に 扶桑社ミステリーシリーズとして刊行されている エドワード・B・ハナ作「ホワイトチャペルの恐怖」の 文庫版(下巻)の裏表紙 <カバーデザイン> 辰巳 四郎 |
扶桑社が刊行したエドワード・B・ハナ作「ホワイトチャペルの恐怖」のカバーには、「(同作品は、)絶賛を浴びた。」と書かれているが、2014年4月20日付ブログにおいて既に述べた通り、筆者としては、個人的には、全く評価できない内容である。
何故ならば、今尚その正体が謎に包まれたままとなっている伝説の猟奇殺人鬼である「切り裂きジャック」を、ホームズとワトスンの2人が突き止めようとするが、大英帝国の命運を左右しかねない一大スキャンダルのために、ホームズが「切り裂きジャック」の正体を明らかにすることを躊躇い、その結果、「匂わし」だけで、切り裂きジャック」の正体は、全く解明されないまま、物語は終わりを迎えるからである。
そう言った意味では、筆者としては、エドワード・B・ハナ作「ホワイトチャペルの恐怖」を読むことはあまりお勧めしないが、日本シャーロック・ホームズクラブ会員でもある翻訳家の日暮雅通による編注120件(上巻 - 66件+下巻 -54件)が約60ページにわたって付されており、「流石、シャーロック・ホームズの研究家による編注だ。」と思わせる内容である。なので、個人的には、本編よりも、日暮雅通による編注の方が、読んで遥かに為になると言える。
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