英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より、一昨年(2022年)に発行されたシャーロック・ホームズをテーマにしたトランプの各カードについて、前回に引き続き、紹介したい。
(21)6 ❤️「拡大鏡(Magnifying Glass)」
拡大鏡は、シャーロック・ホームズにとって、事件捜査を進める上で、必要不可欠な道具である。
(22)6 ♠️「フォン・ボルク(Von Bork)」
フォン・ボルク(Von Bork)は、「最後の挨拶(His Last Bow → 2021年6月3日付ブログで紹介済)」事件に登場するドイツ人のスパイである。
英国で出版された「ストランドマガジン」 1917年9月号「最後の挨拶」に掲載された挿絵 - 画面手前右の人物は、アイルランド系米国人のスパイである アルタモントに変装していたシャーロック・ホームズで、 画面手前左の人物が、アルタモントの運転手に変装していたジョン・H・ワトスン。 そして、画面奥の人物は、ホームズに縛り上げられた ドイツ人のスパイであるフォン・ボルク。 |
「最後の挨拶」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、44番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1917年9月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー(Collier’s Weekly)」の1917年9月22日号に掲載された。
また、同作品は、同年(1917年)に発行されたホームズシリーズの第4短編集「シャーロック・ホームズ 最後の挨拶(His Last Bow)」に収録されている。その際、タイトルに、「シャーロック・ホームズの軍務(The War Service of Sherlock Holmes)」、そして、「シャーロック・ホームズのエピローグ(An Epilogue of Sherlock Holmes)」という副題が付け加えられている。
(23)6 ♦️「沼マムシ(Swamp Adder)」
沼マムシ(swamp adder)は、「まだらの紐(The Speckled Band)」事件に出てくる蛇である。
「まだらの紐」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、8番目に発表された作品で、英国の「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1892年2月号に掲載された。
また、同作品は、1892年に発行されたホームズシリーズの第1短編集「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」に収録されている。
(24)6 ♣️「バーカー(Barker)」
バーカーは、「隠居絵具屋(The Retired Colourman)」事件に登場するシャーロック・ホームズの友人で、かつ、ライヴァルの探偵である。
「隠居絵具屋」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、54番目に発表された作品で、英国の「ストランドマガジン」の1927年1月号に、また、米国では、「リバティー(Liberty)」の1926年12月18日号に掲載された。
また、同作品は、1927年に発行されたホームズシリーズの第5短編集「シャーロック・ホームズの事件簿(The Case-Book of Sherlock Holmes)」に収録されている。なお、本作品は、同短編集への収録順における最終エピソードとなっている。
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