英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より、一昨年(2022年)に発行されたシャーロック・ホームズをテーマにしたトランプの各カードについて、前回に引き続き、紹介したい。
(29)8 ❤️「ビリー(Billy)」
ビリーは、ベイカーストリート221B(221B Baker Street → 2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)の給仕である。
<長編>
*「恐怖の谷(The Valley of Fear → 2023年5月12日 / 5月17日 / 5月21日 / 5月26日 / 5月29日 / 6月5日付ブログで紹介済))」- シャーロック・ホームズシリーズの長編小説4作のうち、4番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1914年9月号から1915年5月号にかけて掲載された。また、米国でも、「ニューヨーク トリビューン(The New-York Tribune)」の日曜版に連載された。
<短編>
*「マザリンの宝石(The Mazarin Stone)」- ホームズシリーズの短編小説56作のうち、45番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1921年10月号に、また、米国では、「ハーツ インターナショナル(Heart's International)」の1921年11月号 に掲載された。
また、同作品は、1927年に発行されたホームズシリーズの第5短編集「シャーロック・ホームズの事件簿(The Case-Book of Sherlock Holmes)」に収録されている。
*「ソア橋の謎(The Problem of Thor Bridge)」- ホームズシリーズの短編小説56作のうち、46番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1922年2月号 / 3月号に、また、米国では、「ハーツ インターナショナル」の1922年2月号 / 3月号に掲載された。
また、同作品は、ホームズシリーズの第5短編集「シャーロック・ホームズの事件簿」(1927年)に収録されている。
(30)8 ♠️「マギンティー支部長(Bodymaster McGinty)」
マギンティー支部長は、「恐怖の谷」の第2部「スカウラーズ(The Scowrers)」に登場する人物で、米国ペンシルヴァニア州ヴァーミッサ峡谷(Vermissa Valley)にある炭鉱街において、表現上は、労働者の秘密結社であるが、実質的には、マフィアの集団となっている「スカウラーズ(The Scowrers)」を牛耳っていた。
英国で出版された「ストランドマガジン」の 「恐怖の谷」に掲載された挿絵 - 米国ペンシルヴァニア州ヴァーミッサ峡谷にある炭鉱街において、 表現上は、労働者の秘密結社であるが、実質的には、マフィアの集団となっている 「スカウラーズ」を牛耳るマギンティー支部長(画面中央の人物)は、 炭鉱街を「恐怖の谷」へと化せていた。 |
「恐怖の谷」は、ホームズシリーズの長編第4作目で、英国では、「ストランドマガジン」の1914年9月号から1915年5月号にかけて連載された後、単行本化。また、米国でも、「ニューヨーク トリビューン」の日曜版に連載された。
(31)8 ♦️「パーシー・フェルプス(Percy Phelps)」
パーシー・フェルプスは、「海軍条約文書(The Naval Treaty)」に登場する人物で、ジョン・H・ワトスンの古い学友で、現在、外務省の要職に就いており、事件の依頼人となる。
「海軍条約文書」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、23番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1893年10月号に、また、米国でも、「ハーパーズ ウィークリー(Harper’s Weekly)」の1893年10月14日号 / 10月21日号に掲載された。
また、同作品は、1893年に発行されたホームズシリーズの第2短編集「シャーロック・ホームズの回想(The Memoirs of Sherlock Holmes)」に収録されている。
(32)8 ♣️「スタンリー・ホプキンス警部(Inspector Athelney Jones)」
スタンリー・ホプキンス警部は、アセルニー・ジョーンズ警部(Inspector Athelney Jones → 2024年x月x日付ブログで紹介済)と同じく、スコットランドヤードの警察官である。
登場作品
<短編>
*「ブラック・ピーター(Black Peter)」- ホームズシリーズの短編小説56作のうち、30番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1904年3月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー(Collier’s Weekly)」の1904年2月27日号に掲載された。
また、同作品は、1905年に発行されたホームズシリーズの第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還(The Return of Sherlock Holmes)」に収録されている。
*「金縁の鼻眼鏡(The Golden Pince-Nez)」- ホームズシリーズの短編小説56作のうち、34番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1904年7月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー」の1904年10月29日号に掲載された。
また、同作品は、ホームズシリーズの第3短編集「シャーロック・ホームズの帰還」(1905年)に収録されている。
*「アビー屋敷(The Abbey Grange)」- ホームズシリーズの短編小説56作のうち、36番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1904年9月号に、また、米国では、「コリアーズ ウィークリー」の1904年12月31日号に掲載された。
また、同作品は、ホームズシリーズの第3短編集である「シャーロック・ホームズの帰還」(1905年)に収録されている。
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