英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より、一昨年(2022年)に発行されたシャーロック・ホームズをテーマにしたトランプの各カードについて、前回に引き続き、紹介したい。
(25)7 ❤️「鹿撃帽(Deerstalker)」
キャラバッシュ型パイプ(Curved Pipe → 2024年1月x日付ブログで紹介済)と合わせて、鹿撃帽も、シャーロック・ホームズのトレードマークとなっているが、サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)の原作上、鹿撃帽のことに関しては、言及されていない。
ホームズに鹿撃帽を冠らせたのは、挿絵画家のシドニー・エドワード・パジェット(1860年ー1908年)による発案で、鹿撃帽を冠ったホームズが初登場するのは、短編4作目の「ボスコム谷の謎」である。
(26)7 ♠️「ジョン・クレイ(John Clay)」
ジョン・クレイは、「赤毛組合(The Red-Headed League → 2022年9月25日 / 10月9日 / 10月11日 / 10月16日付ブログで紹介済)」に登場する人物で、City and Suburban Bank のコーブルク支店(Coburg branch)の地下金庫室から、同銀行がフランス銀行より借り入れた3万枚のナポレオン金貨を強奪する計画を立案した。そして、彼は、ヴィンセント・スポールディング(Vincent Spaulding)と言う偽名を用い、ロンドンの経済活動の中心地であるシティー(City → 2018年8月4日 / 8月11日付ブログで紹介済)近くにあるザクセンーコーブルクスクエア(Saxe-Coburg Square → 2016年1月1日付ブログで紹介済)において質屋(pawnbroker)を営む赤毛の初老の男性ジェイベス・ウィルスン(Jabez Wilson)の店員として、潜り込むのであった。
「赤毛組合」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、2番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1891年8月号にに掲載された。
また、同作品は、1892年に発行されたホームズシリーズの第1短編集である「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」に収録されている。
(27)7 ♦️「ヴァイオレット・ハンター(Violet Hunter)」
ヴァイオレット・ハンターは、「ぶな屋敷(The Copper Beeches → 2022年7月31日 / 8月15日 / 8月21日 / 8月25日付ブログで紹介済)」に登場する人物で、事件の依頼人として、シャーロック・ホームズの元を訪れる若い家庭教師である。
「ぶな屋敷」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、12番目に発表された作品で、「ストランドマガジン」の1892年6月号に掲載された。
また。同作品は、1892年に発行されたホームズシリーズの第1短編集である「シャーロック・ホームズの冒険」に収録されている。
(28)7 ♣️「アセルニー・ジョーンズ警部(Inspector Athelney Jones)」
アセルニー・ジョーンズ警部は、「四つの署名(The Sign of the Four → 2017年8月12日付ブログで紹介済)」事件に登場するスコットランドヤードの警察官である。
なお、「四つの署名」は、ホームズシリーズの長編第2作目で、「リピンコット・マンスリー・マガジン(Lippincott’s Monthly Magazine)」の1890年2月号に掲載された後、単行本化。
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