湖水地方近辺の場合、緯度が高く、平均気温が低いため、湖にならなかった場所は岩場やムーア(Moor - 背が低い草木のみが広がる土地)となり、シダ等が繁茂している。
湖水地方は、地形によって、以下の区分に分けられている。
(1)中央高原(central fells)
(2)北西高原(north western fells)
(3)西部(western fells)
(4)東部高原(eastern fells)
(5)極東高原(far eastern fells)
(6)南東高原(south eastern fells)
(7)南西高原(south western fells)
(8)中央部
湖水地方は、1951年、「湖水地方国立公園(Lake District National Park)」に指定された。
イングランド / ウェールズ内に所在する国立公園13ヶ所のうち、湖水地方国立公園は最も広大で、英国全体でも、2番目の広さを誇っている。
湖水地方の場合、第11回世界遺産委員会(1987年)と第14回世界遺産委員会(1990年)では見送られたが、第41回世界遺産委員会において、文化的景観として推薦され、2017年に世界遺産(World Heritage Site)リストに登録された。
ナショナルポートレートギャラリー(National Portrait Gallery)で 販売されているウィリアム・ワーズワースの肖像画の葉書 (by Benjamin Robert Haydon / chalk / 1818年 / 546 mm x 419 mm) - ウィリアム・ワーズワースは、英国の代表的なロマン派詩人で、 湖水地方をこよなく愛した。 |
2016年に英国の Faber & Faber 社から出版された ウィリアム・ワーズワース詩集の表紙 <Poems selected by Seamus Heaney> (Series design by Faber / Illustration : Glenn Tomkinson) |
湖水地方は、日本の房総半島と同じ位の面積であるが、森閑とと佇む湖と静寂 / 峻厳さを併せ持つ山々の景観が、英国の代表的なロマン派詩人で、「桂冠詩人(宮廷職で、優れた詩人に与えられる称号)」だったウィリアム・ワーズワース(William Wordsworth:1770年ー1850年 → 2024年12月10日 / 12月11日付ブログで紹介済)に霊感を与えると共に、英国の絵本作家であるヘレン・ベアトリス・ポター(Helen Beatrix Potter:1866年ー1943年)は、ここでピーターラビット(Peter Rabbit → 2024年11月7日 / 11月9日 / 11月13日 / 11月19日付ブログで紹介済)を生み出し、育んだのである。そして、今も、同地を訪れる多くの旅人達を魅了し続けている。
英国のロイヤルメール(Royal Mail)から 2016年7月28日に発行されたヘレン・ベアトリス・ポターの生誕150周年を記念した切手の1枚 - 彼女による児童書に登場する主役キャラクターであるピーターラビットが描かれている。 |
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