2024年6月8日土曜日

アガサ・クリスティー作「白昼の悪魔」<小説版(愛蔵版)>(Evil Under the Sun by Agatha Christie )- その1

2024年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された
アガサ・クリスティー作「白昼の悪魔」の
愛蔵版(ハードカバー版)の表紙
(Cover design and 
illustration
by Sarah Foster / 
HarperCollinsPublishers Ltd.


英国の HarperCollinsPublishers 社から、2023年に、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)作「死者のあやまち(Dead Man’s Folly)」(1956年)の愛蔵版(ハードバック版 → 2023年8月18日 / 8月22日付ブログで紹介済)、そして、「五匹の子豚(Five Little Pigs)」(1942年)の愛蔵版(ハードバック版 → 2023年11月9日 / 11月13日付ブログで紹介済)が刊行されている。

上記の2作は、デヴォン州(Devon)が舞台となっているが、HarperCollinsPublishers 社から、今年、同じくデヴォン州が舞台となっている「白昼の悪魔(Evil Under the Sun)」(1941年)の愛蔵版(ハードバック版)が出版されているので、今回、紹介致したい。


「白昼の悪魔」は、アガサ・クリスティーが執筆した長編としては、第29作目に該り、エルキュール・ポワロシリーズの長編のうち、第20作目に該っている。


2024年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された
アガサ・クリスティー作「白昼の悪魔」の
愛蔵版(ハードカバー版)の裏表紙
(Cover design and 
illustration
by Sarah Foster / 
HarperCollinsPublishers Ltd. )


名探偵エルキュール・ポワロは、デヴォン州の密輸業者島(Smugglers’ Island)にある Jolly Roger Hotel に滞在して、静かな休暇を楽しんでいた。

同ホテルには、美貌の元女優で、実業家ケネス・マーシャル(Captain Kenneth Marshall)の後妻となったアリーナ・ステュアート・マーシャル(Arlena Stuart Marshall)も宿泊しており、周囲の異性に対して、魅力を振り撒きながら、避暑地を満喫していた。


Jolly Roger Hotel には、ポワロとアリーナ・マーシャルの他に、以下の人物が宿泊していた。


(1)ケネス・マーシャル(実業家 - 以前、ロザモンド・ダーンリーと交際していたが、アリーナ・マーシャルと結婚)

(2)リンダ・マーシャル(Linda Marshall - ケネス・マーシャルの娘 / 継母のアリーナを疎ましく感じている)

(3)ホーレス・ブラット(Horace Blatt - ヨットが趣味)

(4)バリー少佐(Major Barry - 退役将校)

(5)ロザモンド・ダーンリー(Rosamund Darnley - ドレスメーカー / 以前、ケネス・マーシャルと交際していた)

(6)パトリック・レッドファン(Patrick Redfern - アリーナ・マーシャルと不倫関係にある)

(7)クリスティーン・レッドファン(Christine Redfern - パトリックの妻で、元教師。夫の不倫のため、アリーナ・マーシャルを恨んでいる)

(8)オーデル・C・ガードナー(Odell C. Gardener - 米国人)

(9)キャリー・ガードナー(Carrie Gardener - オーデルの妻)

(10)スティーヴン・レーン(Reverend Stephen Lane - 元牧師)

(11)エミリー・ブルースター(Emily Brewster - スポーツが趣味。以前、投資話でアリーナ・マーシャルに損害を負わされたため、彼女を恨んでいる)


ホテルの宿泊客の数名が、アリーナ・マーシャルの存在を疎ましく感じており、そんな不穏な空気の中、ポワロは、「白昼にも、悪魔は居る。(There is evil everywhere under the sun.)」と呟くのであった。


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