2026年5月21日木曜日

ジョージ・ロムニー(George Romney)- その2

ケンウッドハウス(Kenwood House → 2018年9月23日付ブログで紹介済)に所蔵 / 展示されている
ジョージ・ロムニー作「Anne, Countess of Albermarle, and Her Son」(1779年)
<筆者撮影>

アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1967年に発表した長編「終りなき夜に生れつく(Endless Night → 2026年4月13日 / 4月30日付ブログで紹介済)」において、物語の語り手であるマイケル・ロジャース(Michael Rogers - 通称:マイク(Mike))が、キングストンビショップ村(Kingston Bishop)の住民で、友人となったフィルポット少佐(Major Phillpot)と一緒に出かけたバリントンマナーハウス(Barrington Manor)において開催されたオークションに出品された絵画の作者のうち、ジョージ・ロムニー(George Romney:1734年ー1802年)は英国の肖像画家で、同時代に活躍したサー・ジョシュア・レノルズ(Sir Joshua Reynolds:1723年ー1792年)やトマス・ゲインズバラ(Thomas Gainsborough:1727年ー1788年)と並び称された著名な画家である。


2026年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された
アガサ・クリスティー作「終りなき夜に生れてつく」の
愛蔵版(ハードカバー版)の表紙
(Cover design and 
illustration
by Sarah Foster / 
HarperCollinsPublishers Ltd. ) -
ドライバー等の職業を転々とするその日暮らしの風来坊であるマイケル・ロジャー(通称:マイク)と

米国の大富豪(石油王)の娘で、裕福な相続人であるフェニラ・グットマン

(Fenella Guteman - 通称:エリー(Ellie))の2人は、

マイクがドライバーとして働いていた頃に知り合った芸術家気質の著名な建築家で、

余命いくばくもないルドルフ・サントニックス(Rudolf Santonix)に依頼して、

キングストンビショップ村にある

海を臨むことができる美しい眺望の景勝地「ジプシーが丘(Gipsy’s Acre)」に

自分達の夢の邸宅を建ててもらった場面が描かれている。


ジョージ・ロムニーは、1734年12月26日、家具職人(cabinet maker)の父ジョン・ロムニー(John Romney)と母アン・シンプスン(Anne Simpson)の三男として、ランカシャー州(Lancashire - 現在のカンブリア州(Cumbria))ダルトン・イン・ファーネス(Dalton-in-Furness)のベックサイド(Beckside)に出生。

彼は、デンドロン(Dendron)の学校へ通ったものの、学業に無関心だったため、11歳で勉学を止めて、父親の徒弟となった。彼は、製図や家具製作等に才能の片鱗を見せたので、15歳の時、地元の時計職人のジョン・ウィリアムスン(John Williamson)から絵画を非公式に習う。


1755年(21歳)に、ジョージ・ロムニーは、ケンダル(Kendal)へ行き、地元の肖像画家であるクリストファー・スティール(Christopher Steele)の弟子となり、絵画を正式に学び始める。費用は、彼の父ジョン・ロムニーが負担した。

彼は、見習い期間中に病気に罹り、女家主の娘であるメアリー・アボット(Mary Abbot)に手厚く看護されたことが縁となり、1756年に2人は結婚し、同年に長男ジョンが生まれている。

翌年の1757年に、ジョージ・ロムニーは、クリストファー・スティールとの師弟関係を解消。その頃には、彼は、地元ケンダルの後援者の間で、肖像画家 / 風景画家 / 歴史画家として有名になりつつあった。


1760年には、ジョージ・ロムニーと妻メアリー・アボットの間に、2人目の子供で、長女のアンが生まれたが、1762年3月、彼は、歴史画家として成功することを夢見て、妻メアリー・アボットと2人の子供(ジョン+アン)を地元ケンダルに残し、単身ロンドン へと向かった。

ちなみに、その後、深刻な体調不良に陥り、肖像画の仕事を縮小して、1799年の夏に地元ケンダルへ戻るまで、彼は、家族とは一度も会わないままだった。なお、長女のアンは、ジョージ・ロムニーが単身ロンドンへ向かった1762年の翌年(1763年)に、幼くして世を去っている。


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