2026年5月16日土曜日

ジョージ・ロムニー(George Romney)- その1

ウォレスコレクション(Wallace Coolection → 2014年6月15日付ブログで紹介済)に所蔵 / 展示されている
ジョージ・ロムニー作「メアリー・ロビンスン夫人(Mrs Mary Robinson)」(1780年−1781年)
<筆者撮影>


アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1967年に発表した長編「終りなき夜に生れつく(Endless Night → 2026年4月13日 / 4月30日付ブログで紹介済)」は、彼女が執筆した長編としては、第58作目に該り、エルキュール・ポワロやミス・ジェーン・マープル等が登場しないノンシリーズ作品である。


2026年に英国の HarperCollinsPublishers 社から出版された
アガサ・クリスティー作「終りなき夜に生れてつく」の
愛蔵版(ハードカバー版)の表紙
(Cover design and 
illustration
by Sarah Foster / 
HarperCollinsPublishers Ltd. ) -
ドライバー等の職業を転々とするその日暮らしの風来坊であるマイケル・ロジャー(通称:マイク)と

米国の大富豪(石油王)の娘で、裕福な相続人であるフェニラ・グットマン(通称:エリー)の2人は、

マイクがドライバーとして働いていた頃に知り合った芸術家気質の著名な建築家で、

余命いくばくもないルドルフ・サントニックスに依頼して、

キングストンビショップ村にある

海を臨むことができる美しい眺望の景勝地「ジプシーが丘」に

自分達の夢の邸宅を建ててもらった場面が描かれている。


キングストンビショップ村(Kingston Bishop)にある「ジプシーが丘(Gipsy’s Acre)」は、海を臨むことができる美しい眺望の景勝地であったが、そこで以前に起こった不吉な事故によって、キングストンビショップ村の住民達からは、呪われた伝説を持つ土地として、非常に恐れられていた。


ある日、皆に恐れられている「ジプシーが丘」において、


(1)ドライバー等の職業を転々とするその日暮らしの風来坊であるマイケル・ロジャース(Michael Rogers - 通称:マイク(Mike))→ この物語の語り手



(2)米国の大富豪(石油王)の娘で、裕福な相続人であるフェニラ・グットマン(Fenella Guteman - 通称:エリー(Ellie))


は出会い、会った瞬間に、若い二人は恋に落ちた。

そして、「ジプシーが丘」こそ、自分達の生活のスタート地点として相応しいと考えたのである。


エリーと結婚したマイクは、ドライバーとして働いていた頃に知り合った芸術家気質の著名な建築家で、余命いくばくもないルドルフ・サントニックス(Rudolf Santonix)に依頼して、「ジプシーが丘」に自分達の夢の邸宅を建ててもらう。


「ジプシーが丘」に建った自分達の夢の邸宅に住み始めた二人だったが、まもなく悲劇的な事件が発生する。

ある日、マイクは、キングストンビショップ村の住民で、友人となったフィルポット少佐(Major Phillpot)と一緒に、オークションへ出かけ、エリーは、乗馬に出かけた。2人は、フィルポット少佐を交えて、昼食を一緒にする約束をしていたが、いつまで待っても、エリーは待ち合わせ場所に姿を見せなかった。

やがて、エリーが森の中で死んでいるのが発見される。


ウォレスコレクションの建物を下から見上げたところ
<筆者撮影>


I left the smaller car for Ellie as it was easier to park and took the big Chrysler myself. I got to Barrington Manor just before the sale began. Phillpot was there already and had kept a place for me.

’Some quite nice stuff here,’ he said. ‘One or two good pictures. A  Romney and a Reynolds. I don’t know if you’re interested?’

I shook my head. My taste at the moment was entirely for modern artists.


僕は、エリー用に小型の車を残して、自分は大型のクライスラーを使った。小型車の方が、昼食の待ち合わせ場所に駐車し易いと思ったからだ。バリントンマナーハウスには、オークションが始まる直前に着いた。フィルポッツ少佐は、既に到着済で、僕のために席を確保しておいてくれた。

「いくつか良い掘り出し物があるんだ。」と、彼は言った。「素晴らしい絵画が1、2枚出品されている。(ジョージ・)ロムニーと(ジョシュア・)レノルズの絵画が1枚ずつ出ている。君が買いたいと思うかどうか、判らないが。」

僕は、関心がないことを示すために、首を横に振った。今のところ、僕の興味は、現代画家作品にしかなかったからだ。

<筆者 訳> 


上の肖像画が
ジョージ・ロムニー作「メアリー・ロビンスン夫人」(1780年−1781年)で、
下の肖像画が
トマス・ゲインズバラ作「ネリー・オブライエン嬢(Miss Nelly O'Brien)」(1762年ー1764年頃)。
<筆者撮影>


バリントンマナーハウス(Barrington Manor)において開催されたオークションに出品された絵画の作者のうち、ジョージ・ロムニー(George Romney:1734年ー1802年)は英国の肖像画家で、同時代に活躍したサー・ジョシュア・レノルズ(Sir Joshua Reynolds:1723年ー1792年)やトマス・ゲインズバラ(Thomas Gainsborough:1727年ー1788年)と並び称された著名な画家である。


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