2025年1月12日日曜日

コナン・ドイル作「青いガーネット」<英国 TV ドラマ版>(The Blue Carbuncle by Conan Doyle )- その1

ジェレミー・ブレットがシャーロック・ホームズとして主演した
英国のグラナダテレビ制作「シャーロック・ホームズの冒険」の
DVD コンプリートボックス1巻目の表紙


サー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)作「青いガーネット(The Blue Carbuncle → 2025年1月1日 / 1月2日 / 1月3日 / 1月4日付ブログで紹介済)」は、シャーロック・ホームズシリーズの短編小説56作のうち、7番目に発表された作品で、英国の「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1892年1月号に掲載された。

同作品は、1892年に発行されたホームズシリーズの第1短編集「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」に収録されている。


本作品は、英国のグラナダテレビ(Granada Television Limited)が制作した「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」(1984年ー1994年)において、TV ドラマとして映像化された。具体的には、第1シリーズ(The Adventures of Sherlock Holmes)の第7エピソード(通算では第7話)として、英国では、1984年6月5日に放映された。なお、日本では、約1年後の1985年6月15日に放映されている。


主な配役は、以下の通り。


(1)シャーロック・ホームズ:ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett:1933年ー1995年)

(2)ジョン・ワトスン:デヴィッド・バーク(David Burke:1934年ー)


(3)モーカー伯爵夫人(Countess of Morcar / ホテルコスモポリタン(Hotel Cosmopolitan)に宿泊いた際、部屋の宝石箱から「青いガーネット(Blue Carbuncle)を盗まれた貴族): Rosalind Knight

(4)キャサリン・キューサック(Catherine Cusack / モーカー伯爵夫人のメイド): Ros Simmons


(5)ジェイムズ・ライダー(James Ryder / ホテルコスモポリタンの客室係): Ken Campbell

(6)ジョン・フレデリック・ホーナー(John Frederick Honer / 修理工): Desmond McNamara

コナン・ドイルの原作では、ジョン・ホーナー(John Honer)となっているが、TV ドラマ版の場合、フレデリック(Frederick)と言うミドルネームが追加されている。また、原作では、彼の年齢は26歳と設定されているが、TV ドラマ版の場合、彼の年齢は36歳に設定されている。


(7)ジェニー・ホーナー(Jennie Horner / ジョン・ホーナーの妻): Amelda Brown

コナン・ドイルの原作では、ジョン・ホーナーの妻は登場しない。TV ドラマ版の場合、彼女に加えて、2人の子供達(姉と弟)も登場する。

(8)ブラッドストリート警部(Inspector Bradstreet / スコットランドヤードの警部): Brian Miller

コナン・ドイルの原作では、ブラッドストリート警部は登場しない。


(9)ハドスン夫人(Mrs. Hudson / ベイカーストリート 221B(221B Baker Street → 2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)の家主):Rosalie Williams

コナン・ドイルの原作では、ハドスン夫人は登場しない。

(10) ピータースン(Peterson / 退役軍人): Frank Mills


英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より、
2022年に発行されたシャーロック・ホームズをテーマにしたトランプのうち、
4 ♦️「太った白いガチョウ(Dead Goose)」


(11)ヘンリー・ベイカー(Henry Baker / 「青いガーネット」を飲み込んだガチョウを路上に落として行った人物):Frank Middlemass


ホームズとワトスンが訪れたブルームズベリー地区にあるアルファインと言うパブは架空の酒場で、
残念ながら、実在していない。
ただし、グレートラッセルストリート(Great Russell Street)を挟んで、
大英博物館の正面入口近くにある「ミュージアム・タバーン(Museum Tavern)」と言うパブが、
アルファインのモデルだったのではないかと、一般に言われている。


(12)ウィンディゲート(Windigate / 大英博物館(British Museum → 2014年5月26日付ブログで紹介済)の近くにあるパブ「アルファイン(Alpha Inn → 2015年12月19日付ブログで紹介済)」の経営者):Don McCorkindale


サウザンプトンストリート(Southampton Street)沿いの建物壁面に架けられている
「コヴェントガーデンマーケット」の看板


(13)ブレッケンリッジ(Breckenridge / コヴェントガーデンマーケット(Covent Garden Market → 2016年1月9日付ブログで紹介済)において、ガチョウの店を営んでいる人物):Eric Allan

コナン・ドイルの原作では、「ブレッキンリッジ(Breckinridge)」と言う名前になっているが、TV ドラマ版の場合、何故か、「ブレッケンリッジ」と言う名前に変更されている。

(14)マギー・オークショット夫人(Mrs. Maggie Oakshott / ジェイムズ・ライダーの姉で、ブレッキンリッジがガチョウを仕入れた元):Maggie Jones

偶然ではあるが、オークショット夫人と演者の愛称が一致している。


オークショット夫人によるガチョウ飼育場があったブリクストンロード117番地
(117 Brixton Road → 2017年7月15日付ブログで紹介済)を含むフラット群


(15)酔客(Roughs / トッテナムコートロード(Tottenham Court Road → 2015年8月15日付ブログで紹介済)とグッジストリート(Goodge Street → 2014年12月27日付ブログで紹介済)の角においてガチョウを抱えたヘンリー・ベイカーをからかって、喧嘩になったごろつき達):John Cannon / Eric Kent


グッジストリートの西側から東方面を見たところ
奥に見えるのが、トッテナムコートロード -
クリスマスの早朝、宴席から帰る途中の退役軍人ピータースンが、
喧嘩の現場に残された帽子とガチョウを見つけたのは、
画面の奥辺りである。


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