英国の Laurence King Publishing Group Ltd. より、一昨年(2022年)に発行されたシャーロック・ホームズをテーマにしたトランプの各カードについて、前回に引き続き、紹介したい。
(37)10 ❤️「ベイカーストリート221B(221B Baker Street → 2014年6月22日 / 6月29日付ブログで紹介済)」
その後、ホームズは、セントバーソロミュー病院(St. Bartholomew's Hospital → 2014年6月14日付ブログで紹介済)のスタンフォード青年(Stamford)から、第二次アフガニスタン戦争(Second Afghan War)への従軍で負傷退役したジョン・H・ワトスンを紹介され、ベイカーストリート221Bで共同生活を始めた。
そして、長編4作と短編56作の計60作の事件は、ここをベースにして、進んでいくのである。
残念ながら、ベイカーストリート221Bは、架空の住所である。
(38)10 ♠️「ライヘンバッハの滝(The Reichenbach Falls)」
ライヘンバッハの滝は、スイスのマイリンゲン(Meiringen)にある実在の滝で、「最後の事件(The Final Problem → 2022年5月1日 / 5月8日 / 5月11日付ブログで紹介済)において、同滝の断崖絶壁で、シャーロック・ホームズと「犯罪界のナポレオン(Napoleon of crime)」と呼ばれるジェイムズ・モリアーティー教授と決闘を行なっている。
なお、「最後の事件」は、ホームズシリーズの短編小説56作のうち、24番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン」の1893年12月号に、また、米国では、「マクルーアマガジン(McClure’s Magazine)」の1893年12月号に掲載された。
また、同作品は、1893年に発行されたホームズシリーズの第2短編集「シャーロック・ホームズの回想(The Memoirs of Sherlock Holmes)」に収録されている。
(39)10 ♦️「バスカヴィル館(Baskerville Hall)」
バスカヴィル館は、「バスカヴィル家の犬(The Hound of the Baskervilles)」において、主要な舞台となる場所である。
英国で出版された「ストランドマガジン」の 「バスカヴィル家の犬」に掲載された挿絵 - 「第6章 バスカヴィル館(Baskerville Hall)」 サー・チャールズ・バスカヴィル(Sir Charles Baskerville)の後を継いで、 バスカヴィル家の新しい当主となった サー・ヘンリー・バスカヴィル(Sir Henry Baskerville)が、 バスカヴィル館に到着する場面が描かれている。 画面左側から、ジェイムズ・モーティマー医師(Dr. James Mortimer)、 御者、ジョン・H・ワトスン、サー・ヘンリー・バスカヴィル、 バスカヴィル館の執事であるバリモア(Barrymore)と バリモア夫人(Mrs. Barrymore)。 残念ながら、バスカヴィル館の全体像が描かれた挿絵は、存在していない。 挿絵:シドニー・エドワード・パジェット(1860年 - 1908年) |
なお、「バスカヴィル家の犬」は、ホームズシリーズの長編第3作目で、英国では、「ストランドマガジン」の1901年8月号から1902年4月号にかけて連載された後、単行本化。
(40)10 ♣️「スコットランドヤード(Scotland Yard)」
スコットランドヤードは、英国の首都ロンドンのほぼ全域を管轄する警察組織である「ロンドン警視庁(Metroploitan Police Service)」の本部を指す名称である。
この名称は、ロンドン警視庁本部の初代庁舎がホワイトホールプレイス4番地(4 Whitehall Place)に所在していた際、その裏口がグレートスコットランドヤード(Great Scotland Yard)と言う通りに面していたことに由来している。この裏口が一般入口になったため、時を経るに従って、この通りの名前が、ロンドン警視庁と同義となったのである。
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