2026年7月28日火曜日

エルキュール・ポワロの世界 <ジグソーパズル>(The World of Hercule Poirot )- その39B

英国の HarperCollinsPublishers 社から現在出版されている
アガサ・クリスティー作「ヒッコリーロードの殺人」の
ペーパーバック版の表紙 -
今回の事件の舞台となるヒッコリーロード26番地にある学生寮の建物が、
ネズミの形に切り取られている。

アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1955年に発表した「ヒッコリーロードの殺人(Hickory Dickory Dock)」は、アガサ・クリスティーが執筆した長編としては、第47作目に該り、そして、エルキュール・ポワロシリーズの長編としては、第26作目に該っている。


ミス・フェリシティー・レモンは、
ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の中央に立つ
エルキュール・ポワロの左斜め下に居る。

<筆者撮影>


「ヒッコリーロードの殺人」の場合、有能な秘書フェリシティー・レモン(Miss Felicity Lemon → 2025年10月15日付ブログで紹介済)がタイプした手紙に、エルキュール・ポワロ(Hercule Poirot → 2025年10月11日付ブログで紹介済)が誤字を3つも見つけるところから、その物語が始まる。


エルキュール・ポワロは、
ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の中央に立っている。
<筆者撮影>


ポワロがミス・レモンに尋ねると、彼女のタイプミスの原因が、彼女の姉で、今はヒッコリーロード26番地(26 Hickory Road)にある学生寮で寮母をしている未亡人のハバード夫人(Mrs. Hubbard)から彼女が相談を受けていたたためであることが判明する。


ミス・レモンによると、姉のハバード夫人が寮母を務めている学生寮では、非常に奇妙なことが連続して発生していたのである。

夜会靴、ブレスレット、聴診器、電球、古いフランネルのズボン、チョコレートが入った箱、硼酸の粉末、浴用塩、料理の本やダイヤモンドの指輪(後に、食事中のスープ皿の中から見つかった)等、全く関連性がないものが次々と紛失していた。更に、それに加えて、ズタズタに切り裂かれた絹のスカーフ、切り刻まれたリュックサック、そして、緑のインクで台無しになった学校のノート等が見つかり、盗難行為だけではなく、野蛮かつ不可解な行為も横行していたのだ。


ここのところ、興味を引く事件がなくて退屈気味だったポワロは、これ以上、ミス・レモンのタイプミスが続くことを避けるべく、彼女への手助けを申し出る。

ポワロは、まずハバード夫人に自分の事務所に来てもらい、更に詳しい事情を尋ねるとともに、学生寮に現在住んでいる学生達の情報についても、彼女からヒアリングする。

ポワロの灰色の脳細胞が、一見平和そうに見える学生寮の内で何か良からぬ企みが秘かに進行していると彼に告げる。そこで、ポワロはハバード夫人と再度話をして、学生寮に住む面々に犯罪捜査にかかる講演を行うという名目で、ヒッコリーロード26番地を訪ねることに決めた。


何ら脈絡がないと思えた盗難事件であったが、学生寮内での恐ろしい連続殺人事件へと発展するのであった。


(90)リュックサックの底に隠されて密輸された宝石等(valuables smuggled in rucksacks)



ポワロの秘書フェリシティー・レモンの姉であるハバード夫人が寮母を務めているヒッコリーロード26番地(26 Hickory Road)にある学生寮に住むある人物が、リュックサックの底にある細工を施す。リュックサックの底は、割合簡単に剥がせるようにできていて、しかも厚みがあった。波状の板紙の間に、細長く巻いた宝石や麻薬の粉末を隠せる構造になっていた。その人物は、細工を施したリュックサックをそのことを知らない学生達に渡して、海外から英国へ宝石や麻薬の粉末を密輸していたのである。


(91)ダイヤモンドの指輪が入ったスープ皿(bowl of soup with a ring in it)



ミス・レモンによると、姉のハバード夫人が寮母を務めている学生寮では、非常に奇妙なことが連続して発生していた。

その一環として、考古学(archaeology)を専攻する学生のパトリシア・レイン(Patricia Lane)が紛失したダイヤモンドの指輪が、後に、食事中のスープ皿の中から見つかったのである。


(92)ルシェルンのライオンの形をした大理石の文鎮(Lion of Lucerne paperweight)



ある日の夕方、警察に居たナイジェル・チャップマン(Nigel Chapman - 石器時代(Bronze Age)と中世(medieval)の歴史 / イタリア語を専攻するロンドン大学(University of London)の学生)のところに、パトリシア・レインから電話がかかってくる。

電話を受けたナイジェル・チャップマンが、シャープ警部(Inspector Sharpe)と一緒に、ヒッコリーロード26番地の学生寮に戻ってみると、パトリシア・レインが自室で殺害されていた。ごく簡単な凶器で、大理石の文鎮が毛糸の靴下の中に入っていた。それで、彼女は、背後から頭部を殴りつけられたのである。毛糸の靴下は、ナイジェル・チャップマンのもので、大理石の文鎮は、ルシェルンのライオンの形をしていた。


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