2024年9月26日木曜日

ミス・マープルの世界<ジグソーパズル>(The World of Miss Marple )- その20A

英国の Orion Publishing Group Ltd. から2024年に発行されている「ミス・マープルの世界(The World of Miss Marple)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているミス・ジェイン・マープル(Miss Jane Marple)シリーズの登場人物や各作品に関連した68個の手掛かりについて、前回に引き続き、順番に紹介していきたい。


今回も、ミス・マープルが登場する作品に関連する手掛かりの紹介となる。


(55)「モルフィ公爵夫人」のプログラム(playbill for The Duchess of Malfi)



「モルフィ公爵夫人」のプログラムが、ジズソーパズルの右下に立つスラック警部(Inspector Slack → 2024年8月20日付ブログで紹介済)の背後の地面の上に落ちている。

なお、「モルフィ公爵夫人」は、英国のテューダー朝(House of Tudor)末期からステュアート朝(House of Stuart)にかけて活動した劇作家であるジョン・ウェブスター(John Webster:1580年ー1634年)が1614年頃に執筆した悲劇で、彼の代表作の一つである。


(56)青いヤグルマギクの壁紙(wallpaper with blue cornflower)



青いヤグルマギクの壁紙が、ジズソーパズルの右上に建つ家の扉口のところに立っているホテルのドア係の後ろの壁に貼られている。


(57)庭用噴霧器(garden syringe)



庭用噴霧器(花や葉に水を霧状にして散布する機器)が、ジズソーパズルの左下に立つドリー・バントリー(Mrs. Dolly Bantry → 2024年8月14日付ブログで紹介済)と夫のアーサー・バントリー大佐(Colonel Arthur Bantry → 2024年8月14日付ブログで紹介済)の右側にあるテーブルの下の段に置かれている。


(58)サンシキヒルガオ(bindweed)



サンシキヒルガオが、ジズソーパズルの右下に立つルーシー・アイルズバロウ(Lucy Eyelesbarrow → 2024年8月10日付ブログで紹介済)の左後ろの花壇内に生えている。


これらから連想されるのは、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1976年に発表したミス・マープルシリーズ作品の「スリーピングマーダー(Sleeping Murder)」である。本作品は、アガサ・クリスティーが執筆した長編としては、第66作目に該り、ミス・マープルシリーズの長編のうち、第12作目で、かつ、最後の作品である。


ビル・ブラッグ氏Mr. Bill Braggが描く
ミス・マープルシリーズの長編第12作目で、最後の作品である
「スリーピングマーダー」の一場面


ビル・ブラッグ氏によるイラストには、

画面奥から、ヒルサイド荘、グエンダ・ハリディー・リード、

そして、テラスの先にある庭に埋められたヘレン・ハリディーの死体が、

斜めに結ばれるように描かれている。

Harper Collins Publishers 社から出版されている

「スリーピングマーダー」のペーパーバック版の表紙には、

ビル・ブラッグ氏によるイラストが、

毒薬が入った瓶の形に切り取られているものが使用されている。


                               

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