2024年9月23日月曜日

ミス・マープルの世界<ジグソーパズル>(The World of Miss Marple )- その19A

英国の Orion Publishing Group Ltd. から2024年に発行されている「ミス・マープルの世界(The World of Miss Marple)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているミス・ジェイン・マープル(Miss Jane Marple)シリーズの登場人物や各作品に関連した68個の手掛かりについて、前回に引き続き、順番に紹介していきたい。


今回も、ミス・マープルが登場する作品に関連する手掛かりの紹介となる。


(53)牛乳が入ったグラス(glass of milk)



牛乳が入ったグラスが、ジズソーパズルの中央のやや下に居るジェイスン・ラフィール(Jason Rafiel → 2024年8月14日付ブログで紹介済)が操作するレコードプレイヤーが置かれているテーブルの上に置かれている。


(54)フロリバンダ(floribunda roses)



フロリバンダ(薔薇の1品種 - polyantha と tea rose の交配種で、大輪)が、ジズソーパズルの中央のやや下に居るジェイスン・ラフィールが座るテラス用の椅子の背後にある花壇内で、青いゼラニウムの右側に咲いている。


これらから連想されるのは、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1971年に発表したミス・マープルシリーズ作品の「復讐の女神(Nemesis)」である。本作品は、アガサ・クリスティーが執筆した長編としては、第62作目に該り、ミス・マープルシリーズの長編のうち、第11作目に該っている。


ミス・マープルシリーズの長編の発表順としては、次の「スリーピングマーダー(Sleeping Murder → 2022年12月1日付ブログで紹介済)」(1976年)が最後の作品であるが、同作は、アガサ・クリスティーにより、ずーっと以前に執筆されているため、執筆順としては、実質的に、「復讐の女神」が最後の作品となる。


ビル・ブラッグ氏Mr. Bill Braggが描く
ミス・マープルシリーズの長編第11作目である
「復讐の女神」の一場面


ビル・ブラッグ氏によるイラストには、

マナーハウスの敷地内を見学していたミス・マープルが、

温室内を覆い、今にも咲こうとしているポリゴナム・バルドシュアニカムの花を

眺めているシーンが描かれている。

ビル・ブラッグ氏によるイラストでは、

ポリゴナム・バルドシュアニカム(日本名は、「ナツユキカズラ」だと思われる)の花の色は

「黄色」で描かれているが、実際には、「白色」が正当である。

Harper Collins Publishers 社から出版されている

「復讐の女神」のペーパーバック版の表紙には、

ビル・ブラッグ氏によるイラストが、

物語の終盤、ヴェリティー・ハントを殺害した真犯人が、

ミス・マープルを殺害しようとして、

彼女が飲む牛乳に混入させた毒薬の瓶の形に切り取られているものが使用されている。


                                 

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