2024年8月14日水曜日

ミス・マープルの世界<ジグソーパズル>(The World of Miss Marple )- その5

英国の Orion Publishing Group Ltd. から2024年に発行されている「ミス・マープルの世界(The World of Miss Marple)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているミス・ジェイン・マープル(Miss Jane Marple)シリーズの登場人物や各作品に関連した68個の手掛かりについて、前回に引き続き、順番に紹介していきたい。


(7)ジェイスン・ラフィール(Jason Rafiel)


ジェイスン・ラフィールは、
ジズソーパズル中央の下側の位置に居て、
テラス用の椅子に座り、右手でレコードプレイヤーを操作している

 ジェイスン・ラフィールは、年老いた実業家(イングランド北部でスーパーマーケットの大チェーン店を経営)で、車椅子を使用している。

ここのところ、体調を崩していたミス・マープルのことを心配した甥のレイモンド・ウェスト(Raymond West → 2024年8月12日付ブログで紹介済)が、彼女のために、カリブ海での転地療養を手配してくれる。そして、セントメアリーミード村(St. Mary Mead)を離れ、カリブ海のサントノーレ島(St. Honore)にあるリゾートホテル「ゴールデンパーム(Golden Palm)」に滞在していた際、ミス・マープルは、現在、ジェイスン・ラフィールと知り合いになるとともに、殺人事件に遭遇する。

ジェイスン・ラフィールの登場作品は、以下の通り。

<長編>

*「カリブ海の秘密(A Caribbean Mystery)」(1964年)

*「復讐の女神(Nemesis)」(1971年):なお、同作品の物語開始時点で、ジェイスン・ラフィールは既に亡くなっているが、まもなく、ミス・マープルの元に、ジェイスン・ラフィールの弁護士経由、彼からの手紙が届く。ジェイスン・ラフィールとしては、ミス・マープルに、ある犯罪を調べてほしい、とのことだったが、彼がミス・マープルに調べてほしい犯罪がどういったものなのかについて、具体的な手掛かりをほとんど残していなかったのである。仮に、ミス・マープルが、ジェイスン・ラフィールの希望通り、その犯罪を解決することができた場合、彼から2万ポンドを相続できることになっていた。


(8)ドリー・バントリー(Mrs. Dolly Bantry)


ドリー・バントリーは、
ジズソーパズルの左下の位置に居て、
夫のアーサー・バントリー大佐と立ち話をしている。

ドリー・バントリーは、アーサー・バントリー大佐の妻で、ミス・マープルの親友でもある。

彼女は、セントメアリーミード村内にある邸宅ゴシントンホール(Gossington Hall)の持ち主であるが、ある平和で穏やかな秋の朝、邸宅内の書斎において、暖炉の前の敷物の上に、銀色のスパンコールを散りばめたイヴニングドレス姿の、背の高いプラチナブロンドの若い女性の絞殺死体が横たわっているのが見つかり、殺人事件に巻き込まれる。


ドリー・バントリーの登場作品は、以下の通り。


<長編>

*「書斎の死体(The Body in the Library)」(1942年)

*「鏡は横にひび割れて(Mirror Crack’d from Side to Side)」(1962年)


<短編>

*「青いゼラニウム / 青いジェラニウム(The Blue Geranium)」(1929年)

*「二人の老嬢 / お相手役(The Companion)」(1930年)

*「四人の容疑者(The Four Suspects)」(1930年)

*「クリスマスの悲劇(A Christmas Tragedy)」(1930年)

*「毒草 / 死の草(The Herb of Death)」(1930年)

*「バンガロー事件(The Affair at the Bungalow)」(1930年)


「鏡は横にひび割れて」において、数年前に夫のアーサー・バントリー大佐を亡くしたドリー・バントリーは、ゴシントンホールとホールに付属したかなりの広さの土地を売り払って、以前東側の門衛所だったところに、最新式の造り付けの台所、水道、電気や浴室等の近代的な設備を設置した上で、そこへ移り住んでいる。

彼女は、一年間の大部分を、世界中に居る子供達や孫達のところへ行って過ごしており、時折、一人だけの生活を愉しむために、セントメアリーミード村へと戻ってくるのである。

「鏡は横にひび割れて」の時点で、ドリー・バントリーには、4人の子供(息子:2人+娘:2人 - ケニア / 南アフリカ / 米国テキサス州 / ロンドンに在住)と9人の孫が居る。


(9)アーサー・バントリー大佐(Colonel Arthur Bantry)


アーサー・バントリー大佐は、
ジズソーパズルの左下の位置に居て、
妻のドリー・バントリーと立ち話をしている。

アーサー・バントリー大佐は、退役軍人で、現在は、地方行政官を務めている。

彼は、ドリー・バントリーの夫で、ある平和で穏やかな秋の朝、邸宅ゴシントンホール内の書斎において、暖炉の前の敷物の上に、銀色のスパンコールを散りばめたイヴニングドレス姿の、背の高いプラチナブロンドの若い女性の絞殺死体が横たわっているのを発見して、殺害犯として疑われてしまう。


アーサー・バントリー大佐の登場作品は、以下の通り。


<長編>

*「書斎の死体」(1942年)


<短編>

*「青いゼラニウム / 青いジェラニウム」(1929年)

*「二人の老嬢 / お相手役」(1930年)

*「四人の容疑者」(1930年)

*「クリスマスの悲劇」(1930年)

*「毒草 / 死の草」(1930年)

*「バンガロー事件」(1930年)


ミス・マープルシリーズの長編第8作目「鏡は横にひび割れて」(1962年)において、数年前に亡くなったと言う記述が為されている。


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