メルランヴィルにあるジュネヴィエーヴ壮に到着したポワロ達は、残念ながら、間に合わず、 出迎えた地元警察のリュシアン・ベー署長から、 「ポール・ルノーは、今朝、何者かに殺害された。」と告げられる。 |
1923年のある日、エルキュール・ポワロは、朝食の席で郵便物に目を通していた。名探偵としての彼の興味を引くものは皆無で、残念ながら、取るに足らない陳腐な依頼ばかりであったが、ある手紙に、ポワロは手をとめた。
それは、フランス、ノルマンディー海岸のメルランヴィル(Merlinville-sur-Mer)にあるジュネヴィエーヴ荘(Villa Genevieve)に住むポール・ルノー(Paul Renauld)からで、「急ぎのお越しを請う!」という内容だった。手紙によると、彼には、命の危険が迫っているようだったが、絶対に明らかにはできない重大な秘密があるため、フランスの地元警察へは行けず、「ベルギー警察に、その人あり。」と言われたポワロに対して、助けを求めてきたのである。
続いて、リュシアン・ベー署長は、ポワロ達に オート予審判事を紹介する。 |
前の晩、二人組の暴漢が、ルノー夫妻の寝室に侵入して来て、 夫人のエロイーズを縛り上げた上に、猿轡をかませた。 |
続いて、二人組の暴漢は、夫のポールを 下着の上にコートを羽織っただけという格好で、無理やり戸外へと連れ出した。 |
翌日の早朝、彼女の夫は、短剣で背中を刺されて、ジュネヴィエーヴ荘のすぐ隣りにあるゴルフ場予定地に掘られた墓穴に倒れているのを、ルノー家の使用人達が発見したのである。二人組の暴漢は、わざわざ、墓穴を掘りながらも、ポール・ルノーの死体を埋めずに、そのまま放置するという非常に不可解な行動をとっていた。
翌日の早朝、縛り上げられた上に、猿轡をかまされた夫人のエロイーズを、 ルノー家のメイドが見つけた。 |
まもなく、オート予審判事(Monsieur Hautet / Examining Magistrate)による要請に基づき、パリ警察から名刑事としての呼び声が高いジロー刑事(Monsieur Giraud / Detective of the Paris Surete)が現場に派遣されることになり、ポワロとジロー刑事による推理合戦の火蓋が切って落とされることとなった。
同じく、翌日の早朝、夫のポールは、短剣で背中を刺されて、 ジュネヴィエーヴ荘のすぐ隣りにあるゴルフ場予定地に掘られた墓穴に倒れているのを、 ルノー家の使用人達が発見した。 |
ポール・ルノーを殺害した凶器である短剣を、 ポワロ達は、リュシアン・ベー署長から見せられる。 |
ポワロ、ヘイスティングス大尉とリュシアン・ベー署長の3人が ジュネヴィエーヴ荘の周囲を探索していると、 オート予審判事からの要請に基づいて、 パリ警察から派遣されたジロー刑事に出会う。 |
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