英国の Harper Collins Publishers 社から今年(2022年)出版された 競作短編集「マープル」のハードカバー版の表紙 |
アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1930年に発表した「牧師館の殺人(The Murder at the Vicarage)」に初登場したミス・ジェイン・マープル(Miss Jane Marple)を主人公にして、現代の女性作家12名が競作した短編集「マープル(Marple)」が、アガサ・クリスティーの作品を出版している英国の Harper Collins Publishers 社から今年(2022年)に出ているので、今回、御紹介したい。
本作品「マープル」には、以下の短編12作が収録されている。
(1)Lucy Foley 作「Evil in Small Places」
(2)Val McDermid 作「The Second Murder at the Vicarage」
(3)Alyssa Cole 作「Miss Marple Takes Manhattan」
(4)Natalie Haynes 作「The Unravelling」
(5)Ruth Ware 作「Miss Marple’s Christmas」
(6)Naomi Alderman 作「The Open Mind」
(7)Jean Kwok 作「The Jade Empress」
(8)Dreda Say Mitchell 作「A Deadly Wedding Day」
(9)Elly Griffiths 作「Murder at the Villa Rosa」
(10)Karen M. McManus 作「The Murdering Sort」
(11)Kate Mosse 作「The Mystery of the Acid Soil」
(12)Leigh Bardugo 作「The Disappearance」
次回以降、上記の12作品について、個別に紹介する予定。
上記の通り、本作品「マープル」には、短編12作品が収められているが、ミス・マープルシリーズの第1短編集である「The Thirteen Problems(ミス・マープルと13の謎)<米題: The Tuesday Club Murders(火曜クラブ)」(1930年)に倣って、
・現代の女性作家12名ではなく、13名による競作短編集とする
あるいは、
・現代の女性作家12名による競作短編集に、ミス・マープルが登場するアガサ・クリスティーによる短編1作を加えて、全部で13作品とする
のいずれかの方法を採った方が、短編集としては、出版する意味がより増したのではないかと思う。
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