英国の歴史家、作家、作曲家で、ジョン・H・ワトスンと同じように、医師でもあるポール・W・ナッシュ(Paul W. Nash)が2010年に発表した短編集「シャーロック・ホームズの遺稿(The Remains of Sherlock Holmes → 2022年9月5日 / 9月8日 / 9月13日 / 9月15日 / 9月17日付ブログで紹介済)」に収録されている最後の短編「シャーロック・ホームズの遺稿」では、シャーロック・ホームズシリーズの作者であるサー・アーサー・イグナティウス・コナン・ドイル(Sir Arthur Ignatius Conan Doyle:1859年ー1930年)が発表した短編「赤毛組合(The Red-Headed League)」が大きく関与してくる。
「赤毛組合」は、ホームズシリーズの56ある短編小説のうち、2番目に発表された作品で、英国では、「ストランドマガジン(The Strand Magazine)」の1891年8月号にに掲載された。そして、ホームズシリーズの第1短編集である「シャーロック・ホームズの冒険(The Adventures of Sherlock Holmes)」(1892年)に収録された。
本ブログの場合、邦題として、「赤毛組合」(ちくま文庫 / 光文社文庫)を使用しているが、日本語版において、他には、「赤毛連盟」(早川文庫)、「赤髪組合」(新潮文庫)や「赤髪連盟」(創元推理文庫)等の邦題が使用されている。
「ストランドマガジン」の1927年3月号において、コナン・ドイルは、ホームズシリーズの自選12編の中で、本作品「赤毛組合」を、第1位の「まだらの紐(The Speckled Band)」に続いて、第2位に推している。
ジェイベス・ウィルスンは、ロンドンの経済活動の中心地であるシティー(City → 2018年8月4日 / 8月11日付ブログで紹介済)近くにあるザクセンーコーブルクスクエア(Saxe-Coburg Square → 2016年1月1日付ブログで紹介済)において質屋(pawnbroker)を営んでおり、非常に奇妙な体験をしたと言うので、ホームズとワトスンの二人は彼から詳しい事情を聞くことになった。
0 件のコメント:
コメントを投稿