2026年8月21日金曜日

エルキュール・ポワロの世界 <ジグソーパズル>(The World of Hercule Poirot )- その42A

英国の HarperCollinsPublishers 社から以前に出版されていた
アガサ・クリスティー作「複数の時計」ペーパーバック版の表紙 -

キャヴェンディッシュ秘書紹介所から派遣された速記タイピストのシーラ・ウェッブは、

派遣先のウィルブラームクレッセント通り19番地の居間において、

身なりの立派な男性の死体を発見する。

男性の死体の周囲には、6つの時計が置かれており、

そのうちの4つが何故か午後4時13分を指していた。

表紙には、その時計の内部にある歯車が描かれている。


英国の Orion Publishing Group Ltd. から2023年に発行されている「エルキュール・ポワロの世界(The World of Hercule Poirot)」と言うジグソーパズル内に散りばめられているエルキュール・ポワロシリーズの登場人物や各作品に関連した112個の手掛かりについて、引き続き、紹介したい。

前回に引き続き、各作品に出てくる登場人物、建物や手掛かり等が、その対象となる。


ジグソーパズル「エルキュール・ポワロの世界」の完成形
<筆者撮影>


(99)(午後)4時13分を指した4つの時計(four clocks set at 4:13)


(午後)4時13分を指した4つの時計が、ジグソーパズル内の各所に散りばめられている。


1つ目の時計は、ジグソーパズルの右上の角に見える回廊の手摺りに掛けられている。



2つ目の時計は、ジグソーパズル中央に立つエルキュール・ポワロの右斜め後ろの位置に立っているスコットランドヤードのジェイムズ・ハロルド・ジャップ警部(Inspector James Harold Japp / 後に主任警部(Chief Inspector)に昇進 → 2025年10月24日付ブログで紹介済)の足下に置かれている。



3つ目の時計は、ジグソーパズル中央に立つエルキュール・ポワロの左斜め後ろで、両腕を胸の前で組んだアーサー・ヘイスティングス大尉(Captain Arthur Hastings → 2025年10月12日付ブログで紹介済)が凭れ掛かっている大理石の暖炉(marble fireplace → 2026年6月25日 / 6月30日付ブログで紹介済)の上に置かれている。3つ目の時計の右側には、砂糖ハンマー(sugar hammer  → 2026年7月7日 / 7月12日付ブログで紹介済)が置かれている。



4つ目の時計は、ジグソーパズルの下段中央の右手にあるテーブルの下段の中央辺りに置かれている。4つ目の時計の左側には、蓄音機(Dictaphone → 2025年11月11日 / 11月12日付ブログで紹介済)が置かれている。



(100)通り名を示す標識(street sign)


「ウィルブラームクレッセント通り(Wilbraham Crescent)」と言う通り名を示す標識が、ジグソーパズルの下段中央の右手にあるテーブルの下段の右端に置かれている。



これらから連想されるのは、アガサ・メアリー・クラリッサ・クリスティー(Agatha Mary Clarissa Christie:1890年ー1976年)が1963年に発表した「複数の時計(The Clocks)」である。

「死者のあやまち」は、アガサ・クリスティーが執筆した長編としては、第54作目に該り、そして、エルキュール・ポワロシリーズの長編としては、第29作目に該っている。


キャサリン・マーティンデール(Miss Katherine Martindale)が所長を勤めるキャヴェンディッシュ秘書紹介所(Cavendish Secretarial Bureau)から派遣された速記タイピストのシーラ・ウェッブ(Sheila Webb)は、ウィルブラームクレッセント通り19番地(19 Wilbraham Crescent)へと急いでいた。

シーラ・ウェッブが電話で指示された部屋(居間)へ入ると、彼女はそこで身なりの立派な男性の死体を発見する。男性の死体の周囲には、6つの時計が置かれており、そのうちの4つが何故か午後4時13分を指していた。

鳩時計が午後3時を告げた時、ウィルブラームクレッセント19番地の住人で、目の不自由な女教師ミリセント・ペブマーシュ(Miss Millicent Pebmarsh)が帰宅する。自宅内の異変を感じたミリセント・ペブマーシュが男性の死体へと近づこうとした際、シーラ・ウェッブは悲鳴を上げながら、表へと飛び出した。そして、彼女は、ちょうどそこに通りかかった青年コリン・ラム(Colin Lamb)の腕の中に飛び込むことになった。

実は、コリン・ラム青年は、警察の公安部員(Special Branch agent)で、何者かに殺された同僚のポケット内にあったメモ用紙に書かれていた「M」という文字、「61」という数字、そして、「三日月」の絵から、ウィルブラームクレッセント19番地が何か関係して入るものと考え、付近を調査していたのである。「M」を逆さまにすると、「W」になり、「ウィルブラーム」の頭文字になる。「三日月」は「クレッセント」であり、「61」を逆さまにすると、「19」となる。3つを繋げると、「ウィルブラームクレッセント通り19番地」を意味するのだ。


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